[1.12 選手権準決勝 瀬戸内0-5流経大柏 埼スタ]
初出場・瀬戸内高の挑戦は4強で終わった。優勝候補の流通経済大柏高を相手に5失点の完敗。ただDF児玉絢(3年)は「とても楽しい時間だった。負けてしまったけど、楽しく出来て良かった」と清々しく振り返った。
旋風を感じた。5日に準々決勝を戦い終えたイレブンは、広島に凱旋。すると新幹線を降りた直後から、「おめでとう!」と声をかけられ、大歓迎を受けたという。「広島に帰ってリフレッシュできた。もう一回頑張らないとなと思った」。
家族の声援も支えになった。初戦から両親、そして姉が現地観戦。大阪桐蔭高にサッカー留学をした経験を持ち、現在は静岡産業大に通う姉の涼さんからは大会中、「パスを回すラインが低かった」などといった激励をLINEを通じて受けていたという。
今冬の経験は今後のサッカー人生においても大きな財産になる。準々決勝後に「楽しみ」と話していた守備の要、そしてセットプレーの得点源と共通点が多いDF関川郁万(3年/鹿島内定)との対決。
目の前で強烈なヘディングシュートを決められたこともあり、「デカい、速い、体も強いということで、完全に圧倒されてしまった」と脱帽したが、「差を見せつけられた」ことで、日本の世代トップレベルとの距離を感じることが出来た。
卒業後は山梨学院大に進学して、「課題を見つめ直す」と更なる成長を誓う。「決めきるところで決めてくる。あそこで決めるかというところでやられた。決定力の差とか、アイディアで差を感じました」。そして何より、「想像以上に強かった」というチームがあることが分かったことを今後の肥やしにしていく。
(取材・文 児玉幸洋)
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