綾瀬はるか写真集 HEROINE [ 斉木 弘吉 ]
南米選手権に臨む日本代表から、注目選手5人を紹介する連載。第2回は9年半ぶりの大学生A代表となった法大FW上田綺世(あやせ)。
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反骨心で成り上がってきた東京五輪のエース候補だ。9日のエルサルバドル戦で2得点を挙げたFW永井謙佑(当時福岡大)ら以来となる約9年半ぶりの大学生A代表。「実感がないこと。でもそこに浸るつもりもない。どれぐらいできるか楽しみ」と意気込む。
■万能型ストライカー
豊富な得点パターンを持ち、ポストプレーや裏への抜け出しも器用にこなす万能型ストライカー。2017年、U―20代表監督に就任した森保一監督(50)の初陣で日の丸デビュー。その後も22試合に出場し、15ゴールは五輪世代得点王。森保監督は「ストライカーとしての力があり、将来性もある」と期待を寄せる。
■「順調なことは一つもなかった」
18年に鹿島の練習に参加し、紅白戦で日本代表DF昌子源(26)をぶち抜くゴールでアピール。今年2月、大学2年生では異例の2021年鹿島加入内定が発表された。順風満帆に見えるサッカー人生。だが上田は「ここまで地道に進んできた。順調なことは一つもなかった」と振り返る。
■鹿島への反骨心
中学時代は鹿島の下部組織に所属。しかし、けがなどで結果を残せず、170センチに満たない身長もあってユース昇格を逃した。「反骨心があった。『もう一度必要と思わせてやる』と思っていた」。鹿島学園では全国高校サッカー選手権に出場するなど活躍した。しかし、プロからのオファーはゼロ。原動力の反骨心はさらに増した。進学した法大で1年時に35年ぶりの総理大臣杯V、2年時に42年ぶりの全日本大学サッカー選手権制覇に貢献。晴れて鹿島からの“復帰”オファーを勝ち取るまでに成長を遂げた。
■「真のエース」へ
「誰にでもできることをしたら、僕である必要はない。得点に関わること。これができなきゃ選ばれた意味がない」。南米の強豪からゴールを奪い、東京五輪の「エース候補」から「真のエース」へと成り上がる。(岡島 智哉)
◆上田 綺世(うえだ・あやせ)1998年8月25日、茨城・水戸市生まれ。20歳。鹿島ジュニアユースノルテ、鹿島学園を経て、2017年に法大入学。同年、アンダー世代の日本代表に初招集。19年2月、21年シーズンからの鹿島加入が内定し、特別指定選手に承認。182センチ、76キロ。右利き。
◆【ボクも久保級ドラえもん】反骨心で成り上がり 世代別代表22戦15発・法大FW上田綺世(報知)