日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年9月12日土曜日

◆【鹿島】実戦を通じて着実に成長。21歳の新守護神・沖悠哉の充実ぶり(サッカーダイジェスト)






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「目の前の試合を全力で勝ちに行きたい」


 プロ3年目の今季、J1デビューを飾った9節の鳥栖戦では2-0の完封勝利に貢献。続く2試合は欠場も、12節のG大阪戦以降の5試合はスタメンに名を連ねる。もはや正守護神の座を勝ち取ったと言ってもいいだろう。21歳の沖悠哉が、鹿島の最後尾を任されている。

 ここまでピッチに立った計6試合の戦績は5勝1分。一度も負けていないが、「みんなが気を遣って、前線からの守備だったり、ディフェンス陣が最後まで集中を切らさずにっていうところがあるので、今こういうふうに勝てていると思います」と謙虚に語る。

 もちろん、沖自身の好守がチームを救う場面は少なくない。「試合を重ねるごとに緊張はなくなってきている」と経験値を積み上げている一方で、「慣れというのが少し怖くも感じている状態です」とも言う。

 持ち前の正確なキックでビルドアップを支えている点も見逃せない。いかに効果的に配給できるか。その状況判断のスピードも徐々に良くなってきているという。

「バックパスが来る間とか、周りを見れる状況はあるので、その間にどこがフリーなのか、どこが相手が来ていないのか、どこにファーストタッチを止めたらいいのかは意識しています。それは自分のストロングでもあるキックにつながるので」

 前節の仙台戦で、エヴェラウドの先制点は沖のロングキックが起点となっていた。犬飼智也のバックパスに対し、ラインを上げてきた相手の裏を狙った長いボールを蹴る。これをエヴェラウドが競り勝って味方につなげ、そこからの攻撃で最終的にゴールが生まれた。

「前線にヘディングが強い選手が揃っているので、そこに対して意図のあるボール、高いボールを蹴ったり、低いボールを蹴ったりは意識しています。ボールの質はもっと良くなると思うので、そこは改善していきたい」

 攻守両面で重要な働きを見せる沖は、次節のアウェー清水戦に向けては「勝てている状況が続いていますけど、目の前の1試合1試合を大事にして、あとのことは考えずに、目の前の試合を全力で勝ちに行きたい」と意気込みを口にする。

 目覚ましい働きを見せる沖が、目下4連勝中と波に乗るチームをさらに勢いづかせる。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


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