来年度に予定されるサッカーの第101回天皇杯の決勝が、今年12月に開催される可能性が出てきた。関係者によると、日本プロサッカー選手会(横浜C・高橋秀人会長)から十分なオフの確保を目的に日程変更を要望され、天皇杯実施委員会(須原清貴委員長)で検討されている。変更となれば、12月決勝は18年度の第98回大会以来。直近で変更された2大会はいずれも日本代表の活動を考慮して前倒しされたもので、今回の変更が風物詩とも言える「元日決勝」の消滅につながる可能性もある。
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元日決勝問題は議論が尽きず、クラブ間でも意見が分かれる。12月を推す人はピッチに近い選手、監督らで、年齢でいうと若い世代。力で言えば強いクラブ。一方で元日派は、高視聴率のテレビ中継を通じてクラブの価値を上げたい“事業系”で、年齢は年配。そして、なかなか勝ち上がれないクラブだ。これが取材を通して分かった傾向になる。
12月案は「選手にオフを」と、プレーヤーズファーストの精神があり、元日案には「注目度が高く、サッカー界への貢献になる」と、全体を見る目がある。どちらも間違っていないから、今の状況がある。
クラブの総数から見れば、元日決勝によってオフを確保できないケースは多くないとはいえ、プレーヤーズファーストの看板を掲げる日本協会は、選手の声を無視するわけにはいかないだろう。(サッカー担当キャップ・内田 知宏)
◇【プラスα】天皇杯決勝「12月」派と「元日」派どちらも一理あり…取材で判明した傾向とは(報知)