鹿島――犬飼は前半、相手2トップをほぼ抑え込んだが…
[J1第18節]鹿島1-1仙台/6月20日/県立カシマサッカースタジアム
【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
仙台の6本に対して3倍以上となる21本のシュートを放ちながら、終了間際のゴールでドローに持ち込むのがやっと。相手GKを中心とした堅守に手を焼いた。
【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6
失点シーンでは味方CBとの連係の不備を露呈してしまったものの、開始早々の決定的なピンチを好セーブで防ぐなど、試合の入りが良くなかったチームを落ち着かせた。
DF
32 常本佳吾 6
相手ゴールに向かう姿勢に溢れていたからだろう。セカンドボールが目の前にこぼれてくる状況が少なくなく、前半だけで3本のシュートを記録。そのうちの1本でも決めていたら、と思わずにはいられない。
DF
39 犬飼智也 5(86分OUT)
前半は積極的な潰しが奏功し、2トップにほとんど仕事をさせなかった。失点につながるバックパスは痛恨の極み。GKとの距離感を見誤ったか。
DF
28 町田浩樹 6
ミスを恐れているのか、前半はアグレッシブさに欠ける面が垣間見られた。1点を追いかける展開となってから、プレーにメリハリが出てきて、フィードも安定した。
DF
14 永戸勝也 5.5
セットプレーでは自慢の左足がうなったものの、流れの中ではどうしたことかゴール前の味方とシンクロせず、シュートにまで至るケースがほとんどなかった。
MF
4 レオ・シルバ 5(63分OUT)
ボールロストが散見され、持ち味であるはずのボールを奪い切るプレーもあまり披露できなかった。どこか身体が重そうだった。
MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 5.5(86分OUT)
ボールによく絡んで、攻撃の経由地になっていた。チャンスにつながるパスを供給することもあったが、欲を言えば相手の守備ブロックをもっと右往左往させたい。
鹿島――小気味の良いプレーが影を潜めた荒木
MF
8 土居聖真 5(77分OUT)
スタートは右サイドハーフ、前半途中からトップ下に。相手DFを剥がしにかかるような挑んでいくプレーは一度くらいか。切り込み隊長の大役を果たせなかった。
MF
13 荒木遼太郎 5(63分OUT)
「どうした、荒木?」という声が聞こえてきそうな技術的なミスが目立った。良いことをやろうとしすぎるのか、肩に力が入って、本来の小気味の良いプレーが影を潜めた印象だ。
FW
9 エヴェラウド 5
得点へのガムシャラさは紛れもなく強み。だが、それがときに裏目に出てしまうことも。今季リーグ戦ノーゴールが頭にちらつくのか、難しい体勢からの強引なシュートが気になった。
FW
18 上田綺世 5.5
パンチの効いた強シュートも高い打点からのヘディングシュートもことごとく相手守護神に阻まれた。「今日は彼の日ではなかった」ということか。
途中出場
MF
27 松村優太 5.5(63分IN)
中をしっかり固める相手に対してサイドに起点を作るべく、投入された快足ドリブラー。右SBの常本とともに攻略にかかるも決定的なチャンスを作るまでには至らなかった。
MF
37 小泉 慶 6(63分IN)
L・シルバに代わってピッチに送り出され、前からの守備に奔走しつつ、中盤でのプレー強度の再生を図った。
MF
41 白崎凌兵 6(77分IN)
左サイドハーフに入って守備ブロックの切り崩しにかかった。攻撃にあれこれ変化をつけようと工夫を凝らす様子は伝わってきた。ラインぎりぎりのボールに対して食らいついていく泥臭い姿も見せた。
MF
7 ファン・アラーノ 6.5(86分IN)
後半のアディショナルタイムに起死回生の同点弾。右サイドからのインスイングのクロスに対してゴール前の選手が誰も触ることなく、そのままゴールに吸い込まれた。
DF
23 林 尚輝 ―(86分IN)
すでにルヴァンカップや天皇杯に出場していたが、Jリーグ出場はこれが初。プレー時間はわずかながらひたむきに戦った。
監督
相馬直樹 6
こう着した攻撃を改善すべく、「シンプルにプレーのテンポを上げること。守備ブロックのワキや背後を取りにいくこと」を指示。「勝点1では喜べない」としながらも「勝点0で終わらなかったこと」を評価していた。
仙台――ストイシッチはディフレクションのボールにも的確に反応
【チーム採点・寸評】
仙台 6
3ラインがほど良い距離感を保ちながら守備ブロックを形成。難敵の鹿島に付け入るスキを与えなかった。相手のミス絡みとはいえ、先制点を奪ったところまでは狙いどおり。長すぎたアディショナルタイムに泣かされた。
FW
11 赤﨑秀平 5.5(61分OUT)
後半すぐに訪れたチャンスをものにしたかった。迷わずに放ったボレーシュートはクロスバーの上を越えた。右からのパスがハーフバウンドっぽくなり、やや難しかったが、フリーだっただけに「せめて枠内」か。
◆【J1採点&寸評】鹿島1-1仙台|Jデビューの大型GKが好守連発。J・アラーノが起死回生の同点弾(サッカーダイジェスト)