[6.22 天皇杯3回戦 鹿島 3-0 大宮 NACK]
ルヴァン杯を失い、残るは2冠のみ——。悲願のタイトル奪還に燃える鹿島アントラーズが磐石の戦いぶりで天皇杯3回戦を突破した。先制ゴールを決めたのはMF仲間隼斗。ルヴァン杯では突破につながらなかったゴールが、今度はタイトルレースを切り開く一発となった。
0-0で迎えた前半16分、DF広瀬陸斗からのスルーパスにオフサイドギリギリで反応した。「常に背後は狙っていたし、陸斗はああいうところ出せる選手。いいボールをくれたので、なんとか逆サイドに流し込むことができた」。振り向きざまに右足を振り抜き、鋭いシュートをファーポスト際に突き刺した。
11日に行われたルヴァン杯プレーオフステージ第2戦の福岡戦に続き、カップ戦では2試合連続のゴール。「カテゴリが違う相手には1点目が大事になると思っていた」。ルヴァン杯では仲間がゴールを決めた後、アウェーゴールを奪われたため突破を逃したが、この日はチームがさらに2点を奪取。「チーム全員が全力を出し切ってしっかり3-0で終われたのはチームとしての収穫」。悔しい敗退からの成長を見せつけた。
もっとも序盤からの決定機を活かせなかった場面もあり、自身のパフォーマンスには満足していなかった仲間。「半分以上は決めていかないと。J1で優勝争いをするチーム相手だとそんなにチャンスはない」。残る2冠に向けて「(ルヴァン杯で)一つのタイトルを失うのはアントラーズにとって情けないことだった。天皇杯とリーグ戦、まだ全然チャンスがある中で確実に取っていかないといけない。結果で見せるしかない」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
◆残る2冠へ価値ある一撃…鹿島MF仲間隼斗がカップ戦“連発”「3-0で終われたのはチームとしての収穫」(ゲキサカ)