日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2023年2月6日月曜日

◆鹿島MF松村優太、培った判断力でサイド突破へ「チームを勝たせる存在に」パリ五輪世代23年の誓い<12>(報知)






 24年パリ五輪予選が始まる23年シーズンに向け、パリ世代が決意を新たにした。鹿島MF松村優太は「今年のリーグは2ケタ2ケタ、10ゴール10アシストを目標にしている。予選も始まるし、パリ五輪への思いは強い。クラブでの活躍が代表やオリンピックにつながっていくので、まずは自チームの活躍にしっかり集中したい」と言葉に力を込めた。

 こみ上げてきた自信と自覚があった。「鹿島でもう4年目。いろいろ選手も入れ替わって、鹿島歴でいったら上になってきた。自分が中心となって鹿島で戦っていく」。ジムで過ごすキャンプインとなった昨季はけがに苦しんだが、終盤にピッチに戻ると、サイドで持ち味を発揮。「自信もついてきた」と語り、周囲を引っ張る覚悟を示した。今季は宮崎キャンプの練習試合でも「今までのキャンプだったら2本目でも『仕方ない』くらいだけど、今は相当悔しい。最初から絶対出てやるってつもりだし、そこは今までとの違い」とより貪欲さが出ている。

 「がむしゃらにとにかく仕掛けていた」という1、2年目から、洗練された。縦に仕掛ける、中に仕掛ける、あるいは一呼吸置いてみる―。静岡学園高から加入当初は、強度、スピード感とついていくことに必死だったが、周囲を見る余裕が生まれたことで判断力が身についた。「(縦と中)両方いけるような持ち方をするように心がけているし、去年からは右からのカットインの練習も積んできた」。鹿島には昨夏、フットサル日本代表コーチを務めていた鈴木隆二氏が入閣。コースを切られた時、防がれた時の「もらい直し方」など教えを請け、工夫をこらしながら全体練習後にもプレーを磨き続ける。時には「最大の特長」である得意の速さを生かして抜け出しから一発も狙う。相手を欺く選択肢は随分と広がった。

 目指すのは「どうしたらいいのかわからないような選手」だ。現在の日本代表を支える両ウィングと言えば、MF三笘薫とFW伊東純也。ともにスピードを生かしたドリブル突破を一つの武器に、世界と渡り合う。ブライトンに所属する三笘はプレミアリーグでの活躍もめざましく、「どれだけ相手が緻密に組んできても1人の力ではがせれば、あれだけで戦術になるし、相手を崩せるし、強豪相手に得点も取って勝つことができる」と少年のように目を輝かせた。

 同時に、遠い存在とは思わない。「先輩たちの姿を見て、次は自分がああならないといけない、自分の中では入るべきだと思った。4年後は25歳。まだまだ足りないけど、ああやって勝たせられる選手にならないといけない」と背中を視界に捉えた。「まずはこの世代でそういう存在に。自分のような選手はこの(パリ)世代でいないという自負もある」。両サイドができることは大きな強み。同世代のライバルたちとの競争へも闘争心を燃やした。

 「けがさえなければって状況が一番腹立たしい。ノーチャンスなので。暴飲暴食はもちろんなしで(笑い)、このオフは休めすぎないように意識しました」と、体にも丁寧に向き合いながらタイトル獲得に向け、勝負のシーズンに臨む。5日はカシマスタジアムでJ2東京Vと練習試合。キャンプ中の練習試合はメンバーを模索しながら戦っており、3連敗と思うような結果が出ていない。自信をもたらすためにも、「チームを勝たせる存在に」と意気込む21歳が、勝利に導くプレーで魅せる。(小口 瑞乃)





◆鹿島MF松村優太、培った判断力でサイド突破へ「チームを勝たせる存在に」パリ五輪世代23年の誓い<12>(報知)





Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事