日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年6月25日日曜日

◆“神様”語る日本代表1 ジーコ氏「三笘は素晴らしい選手」だがドリブルは「俺に決まっている」(ニッカン)



ジーコ


日本代表元監督のジーコ氏(70=鹿島クラブアドバイザー)が、森保ジャパンや日本サッカーについて口を開いた。世界では「白いペレ」、日本では「神様」と称されるレジェンドは91年に来日。日本を30年以上も見守り続けたが、代表に関しては多くを語ってこなかった。02年から06年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会まで代表を率いた先人は、今の日本をどう見て、どう期待しているのか。直撃した。【取材・構成=盧載鎭、岩田千代巳】

代表監督を退いてから、ジーコ氏は日の丸にあまり触れてこなかった。「聞かれなかったからだよ」と笑うが、現場を気遣う気持ちがあったのだろう。その神様が珍しく、日本サッカーと代表について言及した。

-ズバリ、聞く。日本がW杯で8強の壁を越えるには

ジーコ氏 ズバリ、言う。サッカーにマジックはない。経験をどう生かすか、いかにつなげていくかが重要だ。負けて学ぶことは強くなる要素。5年前の(W杯ロシア大会の決勝トーナメント1回戦)ベルギー戦は勝っていた。だが、最後のミスで失点して負けた。今回のクロアチアと13年前(南アフリカ大会)のパラグアイには、それぞれPK戦で敗退。学ぶべきことを抽出して生かしていかないと。だから魔法のような施策はない。ベスト16から勝ち上がれないことに、固執する必要はない。新しい景色を見るためにも、繰り返し、なぜ負けたのか経験を生かしていかないといけない。日頃から練習の最後はPKで締めくくるとかね。

-経験が最も大事か

ジーコ氏 例えば、グアルディオラ監督。バルセロナで優勝した後は、Bミュンヘン、マンチェスターCと指揮してきた中、ベスト4が欧州チャンピオンズリーグ(CL)では大きな壁だった。なかなか突破できなかった。ようやく破れたのが昨季…だが決勝でRマドリードに負けた。今年は再び決勝に進み、ビッグイヤー(優勝杯)を掲げた。彼がやってきたことが、いい例ではないか。負けて立ち止まるのではなく、失敗から学んだことを繰り返し、経験を積んでいくことで次のステージにつながる。

-W杯カタール大会の日本代表はどうだったか

ジーコ氏 ドイツ戦は圧倒的に押されていたが、辛抱して取るべきところで取った。スペイン戦は、うまく戦い方がはまった。一方的に攻められるような展開が少なく、日本のやり方が効果的に機能していた。唯一、理解できなかったのが0-1のコスタリカ戦だ。何でメンバーを落としたのか、俺には理解できない。

-今はMF三笘薫選手が騒がれている。15日エルサルバドル戦と20日ペルー戦で2戦10発に貢献した。

ジーコ氏 素晴らしい選手だ。しかし、PKを蹴らせてはダメだね(笑い)。

-理由はメンタル面か

ジーコ氏 三笘選手がメンタル弱いと言ったら俺はどうなるんだ。俺もW杯でPK外してるよ(笑い)。

-彼の長所は

ジーコ氏 まず個性を挙げたい。その次にイニシアチブ。恐れずに、どんどん突進していく。失敗しようが成功しようが、とりあえず自分が描いているプレーを重ねている。その姿勢はとても評価できる。だから三笘選手の特長を生かすには、あまり守備面で求めてはいけないと思うね。やはり、中盤よりさらに前でプレーさせることで彼の特長は生きる。代表ではウイングでプレーしていて、守備も頑張ってやらせている。その負担を減らし、中盤より前でやらせるのがいい。

-ドリブルに限れば、ジーコ氏の現役時代と今の三笘選手、どちらが上か

ジーコ氏 レベルが違う(笑い)。俺に決まっているだろう!





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