日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年9月18日月曜日

◆【採点寸評|鹿島】決勝弾の鈴木優磨をMOMに! 闘争本能をむき出しの選手を軒並み高評価、退場のD・ピトゥカは...[J1第27節 鹿島1-0C大阪](サッカーダイジェスト)






快勝といっても大げさではない、内容の濃い勝ちっぷりに


[J1第27節]鹿島1-0C大阪/9月16日/県立カシマサッカースタジアム

 Jリーグは9月16日、J1第27節の4試合を開催。県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズ対セレッソ大阪が行なわれ、1-0で鹿島が勝利した。

 鹿島が幸先よく先制。13分、相手のビルドアップでのミスを突き、敵陣中央でボールを奪った鈴木優磨がGKとの1対1を冷静に制し、左足でゴールに流し込んだ。

 その後、25分にディエゴ・ピトゥカが、足裏を見せた危険なタックルで一発退場。C大阪は数的優位を活かして攻勢に出て、73分にはレオ・セアラがシュートを放つも枠を捉えられず。

 最後までリードを守り切った鹿島は4戦無敗。敗れたC大阪は5試合ぶりの黒星となった。

▼鹿島のチーム採点「7」
 魂のこもったゲームだった。

ホームの鹿島が先手を取って迎えた25分、ボランチのディエゴ・ピトゥカが一発退場。10人での戦いを余儀なくされたが、システムをすぐさま4-4-1に変更し、注力すべき点をハッキリさせることで、しのぎきった。

「残り時間を考えたら、守っているだけではいけない。ボールをつなげるところではつなぎ、カウンターとセットプレーに活路を見いだそうと考えた」(岩政大樹監督)

 チーム一丸となって勝利をつかんだ。FWから右サイドハーフにポジションを移し、攻守に走り回り、足をつらせた垣田裕暉、疲れが見え始めた左サイドハーフの松村優太や右SB広瀬陸斗らに代わり、フレッシュな面々が次々にピッチに送り出された。試合展開を踏まえ、それぞれが果たすべき役割をまっとうした。

 相手につけ入る隙を与えず、かたや追加点のチャンスを作る。表面的には“ウノゼロ”の辛勝だが、ひとり少ない鹿島にとって快勝といっても大げさではない、内容の濃い勝ちっぷりだった。

 MOMは決勝点をマークしただけではなく、攻守にわたって全身全霊を尽くした優磨を選定。ディフェンス陣の軸であるGKの早川友基、両CBの植田直通と関川郁万はもとより、チームのために闘争本能をむき出しに戦った出場選手を軒並み高評価。一発退場のD・ピトゥカは「4.5」。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。




GK:早川友基|採点7.5/研ぎ澄まされた集中力と反応の良さに脱帽するしかない。なかにはオフサイドの判定もあったが、ボックス内からのシュートをことごとく止め、クリーンシートの原動力となった。

DF:広瀬陸斗(77分OUT)|採点6.5/目の前の左利きドリブラーに粘り強く対応しつつ、攻撃に出たときは鋭いアーリークロスを送った。数的不利とはいえ、腰の引けたようなプレーはしなかった。

DF:植田直通|採点7/クロス対応はお手の物。ボールの軌道をいち早く把握し、確実にゴール前から遠ざけた。割って入ろうとしてくる地上戦に対しても最後のところで間合いを詰め、思いどおりに足を振らせなかった。

DF:関川郁万|採点7/シュートコースに立ちはだかり、スルーパスを回収し、クロスをはね返した。90分間を通して出色の出来だった。

DF:安西幸輝(86分OUT)|採点6.5/持ち味のドリブル突破を披露する機会はほとんどなかったが、素早いアプローチと足を止めることのない守備が光った。

MF:佐野海舟|採点6.5/近距離からの強シュートに対し、ひるむことなく、捨て身のブロック。チームのために戦おうとする意志の強さが伝わってきた。

MF:ディエゴ・ピトゥカ|採点4.5/ボールを奪いにいった際、結果的に相手の足を踏みつけてしまい、一発退場。不可抗力の感が強かったものの、「軽率」と非難されても仕方がないかもしれない。

MF:樋口雄太(86分OUT)|採点6.5/4-4-1へのシステム変更に伴い、右サイドハーフからボランチに移り、後半途中から再びスタートポジションに戻った。フットボーラーとしての適応力の高さを示した。

MF:松村優太(72分OUT)|採点6.5/前半は沈黙していたが、後半に入ると果敢にミドル弾を放ったり、左サイドを深くドリブルで進入するなど、相手にとって危険な香りを漂わせた。

FW:鈴木優磨|採点7.5/高い位置でボール奪取の機会をうかがい、狙いどおりに奪うと、抜け目なく先制点を決めてみせた。献身的な守備も見逃せず、大黒柱たる存在感と輝きを放った。

FW:垣田裕暉(72分OUT)|採点6.5/泥臭いプレーをいとわず、攻守にハードワーク。本人にとって足をけいれんさせての交代は無念だろうが、ひとり少ないなかでの経緯だけに、ここは称賛に値する。

MF:アルトゥール・カイキ(72分IN)|採点6.5/追加点を奪うべく、カウンターアタックに奔走。78分に柴崎岳へラストパスを送り、83分には優磨からパスを受け、シュートに持ち込むなど、あと一歩のところまで迫った。

MF:柴崎岳(72分IN)|採点6/中盤の守備を立て直しつつ、押し込まれた展開のなか、カウンターの起点としての役割を担い、ピッチに送り出された。

DF:須貝英大(77分IN)|採点6/ドリブル突破を許しかけて、たまらずファウルで止めるシーンもあった。だが、アディショナルタイムを含め、19分間にわたり右サイドの守備固めに尽くしたのは確か。

DF:昌子源(86分IN)|採点なし/ギリギリのところでクリアし、ピンチを脱するなど、“ウノ・ゼロ”の勝利に貢献した。

MF:土居聖真(86分IN)|採点なし/縦横無尽に戦い続けた樋口に代わってピッチに登場。プレー時間が短いために、採点はなし。

監督:岩政大樹|採点7/10人となって戦う、この試練をチームみんなで乗り越えようと、5枚の交代カードを使いきった。勝利への執着心と熱量を指揮官自らが見せ続けた。

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