17日に行われた「JリーグYBCルヴァンカップ」。J3のヴァンラーレ八戸がJ1鹿島アントラーズを相手に先制し、終盤までリードを奪う熱戦を繰り広げました。
平日の夜にも関わらず4844人が訪れた八戸市のプライフーズスタジアム。
【中井友紀アナ】
「多くの観客でスタジアムが埋まりました、こちら緑のヴァンラーレ八戸、そして赤の鹿島アントラーズ、スタジアムの雰囲気は最高潮です、まもなくキックオフです」
国内外で数々のタイトルを手にしてきた常勝軍団、J1鹿島のサポーターもゴール裏にびっしり。500人近くが駆けつけスタジアムは熱量が高まります。J1からJ3の60クラブが参加するルヴァンカップ。3月の1回戦を突破し、ホームのプライフーズスタジアムにJ1鹿島を迎えることになった八戸。
八戸は前半25分。左サイドの高い位置でボールを奪うと、相手を引き付けペナルティーエリア内に侵入。シュートの跳ね返りを柴田!湘南ベルマーレ時代に鹿島との対戦経験がある柴田のゴールで先制に成功。J1クラブからリードを奪います。
後半9分には前線でボールを受けたオリオラ・サンデー。強烈なシュートもクロスバーに弾かれます。33分には自陣でボールを奪うとテンポよくボールをつなぎカウンター。山内が運び、安藤のシュートは惜しくも枠の外。
すると後半37分に鹿島に追いつかれると、90分では決着がつかず試合は延長戦に。
延長前半には鹿島の選手が2枚目のイエローカードで退場に。数的優位に立った八戸でしたが、延長後半3分。八戸は自陣ゴール前に押し込まれ、鹿島に勝ち越しゴールを許します。
試合はそのまま2対1で終了。惜しくも勝利は逃しましたが、平日夜に集まった4800人を超える観客を沸かせました。
取材を通して、「JリーグYBCルヴァンカップ」は地域活性化につながる大会なのではないかと感じました。
YBCルヴァンカップはJ1からJ3の全60クラブが参加するトーナメント戦。下位リーグのホームで試合を開催する方式が「J1鹿島が八戸にやってくる」という珍しい出来事を実現させました。
アウェーからたくさんのサポーターが訪れましたし、地域にもたらした経済効果もあるのではないかと思います。八戸の広報もこのように話しています。
【ヴァンラーレ八戸 広報 野辺地航平さん】
「八戸駅周辺のホテルは全部埋まって、中心街のホテルもほぼ埋まって、これが上に行けば2週間に1回ある」
「そうやって街を盛り上げられる存在になるための、1つのきっかけになれば良いかなと思っています」
17日にスタジアムに訪れたおよそ4800人の多くの人が、あの雰囲気を「もう一度味わいたい」と感じたのではないかと思います。今後地元クラブを応援したり、支援したりする人たちが増えてさらなる地域活性化につながれば良いなと思いました。
そして選手たちもJ1クラブ相手に戦える姿を見せてくれました。21日には明治安田J3リーグの試合がホームで行われます。過密スケジュールの中ではありますが、久しぶりの勝利に期待したいです。
◆ルヴァンカップ ヴァンラーレ八戸がJ1鹿島と熱戦 下位チームのホーム開催が地域活性化に期待も(ABA青森朝日放送)