◆明治安田J1リーグ▽第15節 鹿島1―0神戸(19日・カシマスタジアム)
鹿島はホームで神戸に1―0で競り勝ち、2連勝を飾った。後半36分にDF濃野公人(22)が今季4ゴール目となる決勝点を決め、神戸を首位から引きずり降ろした。町田はU―23日本代表FW藤尾翔太(23)の2ゴールなどで東京Vに5―0で大勝し、首位に返り咲いた。広島はDF新井直人(27)の3得点などで、京都を5―0で圧倒した。
スコアレスが続いた激闘は、後半36分に動いた。鹿島FW鈴木のスルーパスに抜け出したMF名古のシュートを、相手GKがはじく。ゴール前を転々とするこぼれ球に詰めたのはFWでもMFでもなく、DFのルーキー濃野。走り込んだ勢いそのままに、決勝点となるシュートを蹴り込んだ。
「失点した方が負けると思っていた」(植田)、「自分なりに考えて競り方を工夫した」(関川)とセンターバック2人を中心に高い集中力を保ち、ここ2年の対戦で3点を許していた神戸FW大迫にシュートを1本も打たせず。“大迫封じ”が勝利に直結し、昨季ホーム戦で1―5の屈辱にまみれるなど、ホームで10戦勝ちなし(4分け6敗)だった神戸に土をつけた。
直近6戦負けなし(5勝1分け)で、首位を勝ち点3差でピタリと追走する。ポポヴィッチ監督(56)の「クラブ黄金期の強さを思い出させる試合だったのでは。小笠原(満男)さん、中田浩二さん、柳沢敦さんら当時の主力メンバーにも、きっと誇りに感じてもらえる勝利でしょう」という饒舌(じょうぜつ)ぶりが、この勝ち点3の持つ意味の大きさを物語っていた。(岡島 智哉)
◆鹿島・植田直通「失点した方が負ける」 関川郁万「競り方を工夫」大迫封じで神戸撃破 ポポヴィッチ監督「黄金期思い出させる」(報知)