日刊鹿島アントラーズニュース

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2013年8月10日土曜日

◆【J1:第20節 仙台 vs 鹿島】プレビュー:三角形vs三角形?台形vs台形?それとも… 中盤を核とした駆け引きを見逃すな。(J's GOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00159744.html

8月10日(土)J1 第20節 仙台 vs 鹿島(19:00KICK OFF/ユアスタ)
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8月3日のユアテックスタジアム仙台。ホームチームにとってはホームゲームでの勝利も、複数得点での勝利も、連勝も、第11節以来だったというのに、選手たちは歓喜の声より反省の弁の方を多く述べていた。この試合では特に後半の決勝ゴールが生まれるまでの約33分間、仙台は相手に一方的な攻撃を受けていた。
手倉森誠監督は現在のチームの雰囲気について「勝っているので雰囲気はいい。でも、連勝でも浮かれている様子はない」と感じている。そのとおり、シュート練習で鎌田次郎が強烈なミドルシュートを決めて絶叫とともに締めくくったと思えば、次におこなわれた紅白戦ではその鎌田が味方のポジショニングや対応について率先して声をかけ、気を引き締めていた。

8月10日のユアテックスタジアム仙台。ホームチームが前節の反省を生かし「『泥臭くとも勝つんだ』、という気持ちを見せたい」(手倉森監督)という試合での相手は鹿島だ。Jリーグで最もタイトルを取っているこのチームは、押している試合内容でも押されている内容でも、勝つための試合運びを柔軟に実践できる。今季に再就任したトニーニョ セレーゾ監督は各ポジションで若返りを図りながら、上位に相応しい試合運びを実践させている。仙台の赤嶺真吾は「若い選手にしても経験のある選手にしても、鹿島はチーム全体での駆け引きがうまい印象。こちらもどの時間帯でも駆け引きに注意したい」と警戒する。

今季の第2節で両チームが対戦した時には、仙台は後半立ち上がりに太田吉彰のゴールで追いつきながら、わずかな時間で2点を叩きこまれて再びリードを許してしまった。畳みかける力も、その後の試合運びも、鹿島は巧みだった。この試合で2点を奪ったダヴィは負傷のために土曜日に間に合うかどうかが不透明だが、8日のスルガ銀行チャンピオンシップ2013でハットトリックを記録した大迫勇也は健在。現在、彼の1トップに遠藤康ら巧みなアタッカーがからむことで、鹿島は組織的な攻撃を見せている。

仙台がこの鹿島に対して要所での駆け引きでも試合結果でも上回るために注意すべき点は多いが、今回は中盤での主導権争いに注目したい。前節に仙台が苦しい内容の試合をモノにできた理由のひとつが、4-3-3を採用し、中盤の選手が作る三角形で相手の4-2-3-1の中盤を囲い込んだ時間帯に先制点をもぎ取ったことだった。そして劣勢の後半に勝ち越し点を奪ってからは、4-2-3-1に変えて守備ブロックを再整備して逃げ切った。

ここ数試合に則れば、鹿島は柴崎岳と小笠原満男という、年齢差こそ有るが戦況判断能力と技術に優れるボランチを並べ、トップ下の選手と三角形を形成して試合をコントロールする核となる。トップ下に成長著しい土居聖真か熟練のテクニシャン野沢拓也かどちらが入るかにもよるが、仙台はこの三角形に対して、たとえば富田晋伍をアンカーにおいてパスの出どころをつぶし、松下年宏と梁勇基がプレスの助太刀役と奪ったボールの展開役を果たすことで対抗したい。

鹿島がダヴィの復帰もしくは豊川雄太やJFA・Jリーグ特別指定選手赤崎秀平の起用で4-4-2を採用した場合は、仙台も中盤を同じ台形にした4-4-2でがっぷり四つに組むことが予想されるし、三角形vs台形のギャップができるかたちで組むこともありうる。いずれにしてもポイントとなるのが、ともに攻撃時には流動性が求められる中盤を、互いにどの噛み合わせによって封じるかということだ。
「誰とのマッチアップというより、全員で攻撃も守備もしたい。自分のポジションだけでなく、まわりを動かすためにもどんどんしゃべっていく」とは富田。攻守両方での駆け引きが熱い場所、両者の中盤同士のせめぎ合いが大きな見どころとなりそうな一戦だ。

以上

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