日刊鹿島アントラーズニュース

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2013年8月25日日曜日

◆【J1:第22節 鹿島 vs 横浜FM】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(J's GOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00160545.html

8月24日(土) 2013 J1リーグ戦 第22節
鹿島 2 - 1 横浜FM (19:04/カシマ/17,608人)
得点者:19' マルキーニョス(横浜FM)、69' 大迫勇也(鹿島)、78' 大迫勇也(鹿島)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):

「非常にスペクタクルなサッカーのショーが見られたと思います。よく相手監督のコメントで、前半はアグレッシブだけど後半に落ちる、ということを言われてきましたが、当然ながら世代交代をしている最中です。ベテランもいるし、若い選手もいる。選手層が厚いわけではなく、薄い状態です。人数はいますけど本当に戦力となる選手を増やす指導をしているところです。駆け引きの部分や動き出しの部分、チームから与えられた情報を活用する仕方とか、いろんなことを向上させるためには時間がかかります。こういうタイトな日程、気候条件という部分では、我々にとっては難しい状況というか条件のなかで戦わざるを得ないシーズンです。後半、運動量が落ちたということは、今日に関しては言えないと思います。今日はF・マリノスさんの方が落ちたと思いますし、我々の方がアグレッシブさを保ってやりましたし、サッカーというプレーだけに専念してやりました。相手もそうでしたが、常にゴールを目指すことを最後まで示すことが出来たのではないかと思います。当然ながら、水曜、土曜と試合をやり続けるなかで、後半に落ちるということは我々だけでなく相手にも起こりうることです。それをしっかりと指導し続けて、チームの育成をしていければと思います。お客さんという部分でも、期待したとおりに来て頂きましたし、応援や声援をいただいた中で、選手はあれだけ頑張ることができました。これを毎試合、こうやって支えて頂ければと思います。非常にすばらしい勝利でしたし、特に前半の内容からしてみれば負けに値する内容だったかと問われれば、僕はそうではないと思います。前半、非常にチームとしての機能性、狙いの部分、すべてにおいて良かったと思います。得点できなかったところはあったかもしれませんが、最後まで諦めずに戦った姿勢、その意識が現れた試合ではないかと思います」

Q:今日、2ゴールを挙げた大迫選手についての評価をお願いしたいのと、首位のF・マリノスと対戦することで、後半勝負という狙いがあったのでしょうか?狙いはどういうところに置いていたのでしょうか?

「まず大迫選手ですが、まだ成長過程にあると思います。迫力だったり、スピード、視野の広さ、ボールを持ったときのテクニック、ドリブルテクニックについて非常に優れたものを持っていると思います。あとは両足で蹴れる、決定力がある、というのはFWにとっては必要な能力ですが、もっともっと経験を積んでいけば、グラウンドの中での仕事がもっとわかってきますし、間合いなども向上し、今以上の選手に成れるのではないかと思います。すべては本人がどういう意識をもって取り組んでいくかです。ただ、僕は今後も日本のサッカーを引っ張っていく存在になると考えていますし、そういった道に進んでもらえれば、と思います。
試合をやっていく中で、前半は我々のプレー自体は、そんなに自分たちのサッカーを発揮することができませんでしたけど、同時に相手のサッカーもさせないことを徹底しました。それがうまく前半のなかではできました。チャンスの数ではF・マリノスさんを前半も上回りましたし、もっと高度なところを要求すると、ビルドアップをもっと良くすることができるのではと思います。それは経験と練習を積んでいくしかないので、それは少しずつDFの選手がわかるようになってくると思います。あとは小笠原選手が後ろの向きをパスをしていたので、そこが修正するべきポイントでした。

後半のところで、どこかのタイミングで流れを引き寄せなければいけないし、仕掛けなければいけないと考えていました。前半でビハインドになったところで、一つ前にチーム全体を押し出して、ボールを奪取しなければ得点することはできないので、そういった指示を出しました。選手たちには積極性を持って挑んでもらいました。土居選手がいま先発でやっていますが、いつかは彼はこのチームの中心の一人として戦わないといけない時期が来るので、いまはそういった時期だと思います。彼の経験を積ませることもできると同時に、チームでのいろいろな役割を理解できるタイミングですので、そういった使い方をしています。彼ができるところまでやってもらって、流れを引き寄せたい時に状況を変えています。そこで入るのが本山選手です。本山選手は非常にクレバーで、サッカーセンスも高いものを持っています。最初の3タッチくらいまでは、孫の代まで彼に対する暴言を言いました。この場を借りて謝罪すると同時に、僕は彼を讃えなければいけません。3本の連続したミスをしたあとに、あれだけのパスと視野の広さを駆使して、我々のFW陣に良いボールを供給して、同点、逆転まで至る状況を作り出したということは、彼の能力でもあるし、持ち味です。あとは流れの中で中盤の攻防が重要になってくる部分もありましたし、小笠原選手を観察していたら、キツそうな表情をしていたので、そこでうまくバランスを取らせるために梅鉢選手を入れて、柴崎選手を右に動かしました。梅鉢選手が、小笠原選手が動けない部分を対応してもらいました。あとは柴崎選手ですけど、後ろ向きのプレー以外の相手のゴールに対して正面を向くプレーでは、どのポジションでもできる素質をもっている選手ではないかと思います。落ち着きもありますし、視野の広さ、パスの長短の技術も優れています。そこで少しは中盤の安定性を保つことができたのではないかと思います。チームとしては、ホームの試合をしっかり勝っていかなくてはいけないと選手たちに言い続けた中で、今回はホームで2連勝することができました。チームにとっても、僕自身にとっても、非常に自信が深まる勝利だったお思いますし、今日はこうしたすばらしい相手に対して勝てたということは、非常に良かったお思います。

僕は昔在籍した時に、F・マリノスさんに敬意を持って素晴らしいクラブでもあるし、F・マリノスさんと戦う時は常にダービーである、とイタリア式の言い方をしているわけであって、今回も素晴らしい選手がいて、常にF・マリノスさんに対してはダービーだといって、敬意を持って対さないといけないですし、彼らはいつも良い選手を揃えていると思います。ファンタスティックな勝利になりましたし、自信を深めたと同時に、他チームに敬意を持ちながら戦い続けたいと思います。
あとは、対戦相手のF・マリノスさんが前に身長の高い選手がいないということで、パスワークとスピードを駆使して戦ってきます。それをどうやって阻止するかというと、一つ前にチーム全体を押し出して、本来、中盤から経由されるボールを後ろのDFから入れさせると高いボールになります。高いボールとなればうちのDFのほうが身長差があります。ロングボールを入れるときは、縦に入れることは少なく、基本的にはサイドに出して、サイドから逆サイドに展開して、そこでなんとか競り勝って拾ったり、競ったボールを誰かが侵入して奪うというのが鉄則なんですけど、パスワークを阻止できたということはチーム全員が狙い通りにできたのだと思います。良いボールが中盤、あるいは前の選手に供給できなければ、マイボールになって、ボールを保持して相手ゴールに向かうことができます。また、キーとなる中村選手に対しても、つねに誰かがしっかりと見る、寄せる、自由にさせないということをしていたので、今日に関してはうまくできたのではないかと思います」

Q:今日は最初から最後まで素晴らしい試合だったと思いますが、アントラーズとしてはサイド攻撃が機能しなかったと思います。そこが苦戦した要因かと思いますがいかがでしょうか?

「ひとつはF・マリノスさんがそういった条件や、我々の攻撃を阻止したのだと思います。讃えなければいけないのは相手の両サイドハーフの運動量とスピードの部分です。帰陣する時もそうですけど、攻撃も速いですし、我々のサイドハーフやサイドバックの攻撃参加を阻止したところがありました。我々がそこのなかで中に行きすぎたところは反省点と考えております。遠藤選手の交代に関してですが、正直、僕は交代したくありませんでした。良いプレーをしていましたし、良いパフォーマンスをしていたのですが、センターバックの前のスペースであるバイタルを安定させたいという狙いがあったので、そういった交代をやらざるを得ない状況でした。ジュニーニョ選手も後半の頭から出てフレッシュな状態で臨めましたし、アグレッシブさもありました。チームとしてサイドを使いたいのですが、相手の守備能力も讃えなければいけないと思っています。

本山選手というのは、バイタルの使い方がうまい選手ですので、彼が2回ほど、そこで受けて供給したところで、同点、逆転に至りました。非常に素晴らしい、大きな勝利だったお思います。素晴らしいお客さんでしたし、記者の皆さんも良い試合を見たという感想を持って、今日は帰れるのではないかと思います」

以上

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