日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年3月7日金曜日

◆被災地支援 熱意冷めず J1鹿島・小笠原(茨城新聞)


http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13941198487080

あす仙台戦中学生招待 「風化させない」


【写真説明】被災地の子どもたちと触れ合うサッカーJ1鹿島の小笠原満男選手=昨年6月2日、岩手県大船渡市


東日本大震災から間もなく3年、サッカーを通して出身地東北の復興を支援し続けるJ1鹿島アントラーズの小笠原満男選手(34)が、使命感を新たにしている。県立カシマサッカースタジアムで行う8日のホーム開幕戦は被災クラブのベガルタ仙台(仙台市)が相手で、福島県内の中学生らを招待。「震災を風化させない」との思いを胸に、ピッチに立つ。

小笠原選手は今年1月、自身が中心的役割を果たすボランティア団体「東北人魂を持つJ選手の会」の会員らと故郷の岩手県盛岡市、大船渡市などで、子どもたちを対象にしたサッカーイベントを開催した。

イベントは継続的な活動のため、「顔を覚えた子もいる。中にはJリーガーになるため頑張る、という子もいた。前向きな気持ちを持ってくれている。活動の意味は少なからずあった」と語る。

一方で、復興の進まない現実にはがく然とするという。仮設住宅での暮らしやプレハブ仕様の構えで商売を続けている被災者に接するたび、「3年たってもここまでしか進んでいない現状がある。大震災は現在進行形」と訴える。

自然災害の猛威は先ごろも実感した。甲府市内のスタジアムで開催予定だった1日の今リーグ開幕戦会場が、大雪の影響で急きょ東京・国立競技場に変更された。選手有志で義援金を募り、対戦相手のヴァンフォーレ甲府選手会に渡した。「困った時はお互いさま。僕らも3年前はいろんな人に助けてもらった」という。

地震も大雪も被害の実態は、体験したり目にしたりしなければ理解しにくい。「震災復興は1割にも達していない。だが、見たことのない人には分からない。だから、発信できる人がしないと。言わなきゃ伝わらない」。東北復興への熱意は冷めない。

4月には35歳となるベテラン。スパイクに刺しゅうした文字「東北人魂」は、被災者に寄り添う気持ちの表れだ。仙台戦は、「東北人魂」に招待された福島県楢葉町の中学生ら約30人が観戦する。小笠原選手は「震災を忘れない」との思いで全力プレーする。

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