http://www.sanspo.com/soccer/news/20140817/jle14081705020003-n1.html
Jリーグ第20節(16日、鹿島1-0甲府、カシマ)試合開始からまだ19秒だった。鹿島のMF柴崎がセンターサークル付近でこぼれ球を拾うと、1タッチで体勢を整え迷わず右足を振り抜く。ゴールまで約35メートル。無回転のロングシュートは大きく左に曲がり、ネットに突き刺さった。
「立ち上がりだったので思いっきり打った。体の反応に身を任せた」
先制点に胸を張った。無回転を狙って前に押し出すように蹴り、「正面に行けば、あとはぶれてくれると思った」。甲府のGK荻はあわてて横っ跳びしたが、触れることすらできなかった。
ここ4戦3発と量産態勢。「今までやってきたことの芽が出てきた」とうなずく。視察した日本代表のゲリング・コーチはコメントしなかったが、攻守のバランスのよさはアギーレ監督の求める選手像に一致する。
柴崎の1点を守りきり、チームは7戦連続負けなしの3連勝。「次のW杯は26歳で、いい年齢で迎えられる。最初から選ばれてずっと入っていきたい」。覚醒した22歳は、4年後の代表の中心でもおかしくはない。 (伊藤昇)