http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/08/17/kiji/K20140817008760880.html
J1第20節 鹿島1―0甲府 (8月16日 カシマ)
J1第20節の9試合が16日、各地で行われ、アギーレジャパン入りを狙う選手が、アピール合戦を繰り広げた。日本代表のゲリング・コーチが視察に訪れた一戦では、鹿島のMF柴崎岳(22)が開始19秒で35メートルのゴールを決め、3連勝に貢献した。
あいさつ代わりというには強烈な一発だった。こぼれ球を拾った柴崎が迷わず右足を振り抜くと、ボールは無回転で左のゴールネットに突き刺さった。開始19秒、目の覚めるような35メートル弾。得点後はDF昌子の発案という、コロンビア代表をまねた歓喜のダンスで喜びを表した。
「立ち上がりだったし思い切って打った。タイミングも良かったし、良いイメージがあった。うまくいって良かった」
日本代表のアギーレ監督就任後、初のリーグ戦。スタンドには視察に訪れたゲリング・コーチがいた。その眼前で、W杯ブラジル大会で新星のごとく現れたコロンビア代表MFハメス・ロドリゲス(Rマドリード)も顔負けの超絶ゴールを決めた。ダンスについては「急にしては上出来。100点じゃないですか」と冗舌で、ゲリング・コーチも「良い試合だった」と目を丸くした。
「好調というよりは、積み重ねてやってきたことが、やっと芽を出してきた」。W杯ブラジル大会の日本代表入りを逃し、より得点に絡む動きを意識してきた。そしてリーグ再開後は6戦3発。ここ4試合では3得点と爆発し、チームの3連勝の立役者となっている。
「26歳で次のW杯は迎える。良い年齢だし最初から選ばれて、ずっとメンバーに入っていたい」。もともと試合をつくる才能には定評があった。それに加え、機を見て前線に顔を出すプレーにも磨きがかかってきた。“得点の取れるボランチ”は、代表入りだけではなく、早くも4年後のロシアを見据えている。
≪J最速は7秒≫鹿島MF柴崎が開始19秒で決勝ゴール。J1リーグでの試合開始からの最速ゴールは06年佐藤(広島)の開始8秒。鹿島では昨年8月に大迫が記録した11秒、96年マジーニョの14秒に次いで柴崎の19秒はチーム3番目。ちなみにJリーグ最速は今年3月の岩上(J2松本)の開始7秒。