日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年3月5日木曜日

◆AFCチャンピオンズリーグ2015 グループステージ 第2節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51524

AFCチャンピオンズリーグ2015 グループステージ 第2節 vsFCソウル

鹿島、FCソウルに完封負け。グループステージ2連敗。



因縁のアウェイの地で三度、屈辱を味わうこととなった。3月4日、AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節、FCソウルとの対戦でアントラーズは、後半にセットプレーから奪われた1点を最後まで返すことができず、0-1で敗れた。





前節のウェスタン・シドニー・ワンダラーズを相手にホームで3失点を喫し、1-3と敗れてから1週間。カシマスで味わった屈辱を胸に、選手たちは再び走り始めた。鹿嶋でのトレーニング、そしてソウルワールドカップスタジアムでの前日練習を経て、勝負の一戦に臨んだ。





肌を刺すような冷え込みの中、ソウルの夜にキックオフの笛が鳴り響いた。トニーニョ セレーゾ監督はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ戦から先発を1人入れ替え、ファン ソッコをセンターバックの一角に指名した。鹿島はアウェイの地で、立ち上がりから積極的なプレーを見せる。キックオフ直後に柴崎がミドルシュートを放ち、勝利への意志を示した。



最初の決定機は11分、遠藤の右CKに反応した山本がニアサイドに飛び込み、バックヘッド気味に合わせて枠を捉えたが、相手GKに弾き出されてしまった。さらに12分には、柴崎がペナルティーエリア内でパスを受け、相手GKと1対1となって絶好のチャンスを迎える。しかし、シュートはセーブされてしまった。



得点の予感を漂わせる鹿島はさらに14分、右サイドから遠藤がサイドチェンジを放ち、オーバーラップしていた山本がボールを収める。山本はカットインから右足でクロスを送ると、相手GKとDFがボールを見合っている間に、大外から回り込んでいた遠藤が反応。難しい体勢から左足で合わせたが、シュートはポストを直撃してしまった。



開始15分間で作り出したチャンスを生かせず、鹿島は次第にFCソウルに押し込まれていく。20分以降は相手にボールを保持される時間帯が長くなったが、激しいプレスで自由を与えず、決定機は作らせなかった。拮抗した試合は、スコアレスでハーフタイムを迎えた。



後半に入ると、FCソウルのプレーは激しさを増した。カイオが足裏でのタックルを受けて痛み、小笠原が唇から出血する場面もあったが、鹿島の選手たちは球際での競り合いを厭わず、ぶつかっていった。



次第にオープンな展開になっていく中、鹿島は60分にチャンスを迎える。土居のパスを受けたカイオがペナルティーエリア左手前からカットイン。狙いすました右足シュートを放ったが、相手GKに横っ飛びで弾き出されて先制はならなかった。



先にゴールネットを揺らしたのはFCソウルだった。66分、右サイドからのFKがファーサイドに流れ、最後はキム ジンギュにシュートを決められてしまった。





アウェイで1点ビハインドを負い、セレーゾ監督は選手交代で打開を図る。失点直後、遠藤に代えて金崎を投入。金崎は鹿島加入後初出場を果たした。さらに2分後にも土居に代えて中村をピッチに送り出し、フレッシュな攻撃陣で反撃を狙った。しかし、なかなか決定機を作るには至らず、時間が推移していく。







鹿島は76分に赤崎を投入して最後の交代カードを切り、金崎が強引な突破からミドルシュートを放つなど必死に反撃した。最大の決定機は後半アディショナルタイム、左サイドの背後へ抜け出した柴崎が正確なクロスを上げると、走り込んでいたカイオがボレーで合わせたが、相手GKに右足で阻まれ、こぼれ球へのプッシュは無情にも枠を越えてしまった。厳しい冷え込みの中、ソウルの地で最後までチャントを歌い続けたサポーターの前で、ゴールネットを揺らすことはできなかった。







0-1でFCソウルに敗れ、鹿島はグループステージ2連敗。勝ち点0のグループ最下位と最悪のスタートになってしまった。ACLの次戦は2週間後の18日、アウェイでの広州恒大戦だ。2連勝でグループ首位に立つ相手から勝利を収めることで、逆転での決勝トーナメント進出が見えてくる。まずはその前に臨むJ1での2試合で、しっかりと結果を残さなければならない。悔しい思いを抱えながら、鹿島は中3日で迎えるJ1開幕節、清水戦へと向かう。



【この試合のトピックス】
・金崎が67分からピッチに立ち、加入後初出場を果たした。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ

FCソウル:チェ ヨンス

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・スペクタクルな試合ができたと思う。結果を出せず、サポーターの皆さんに勝利をささげることはできなかったが、選手たちはアウェイゲームでもしっかり気持ちを込めて、恐れを見せることなく戦ってくれたと思う。試合を通じてボールをポゼッションすることもできた。セットプレーから失点してしまい、最後に同点に追いつくために攻撃に出たことでカウンターを何度か受けたが、引き分けにするために同点弾を狙っていたからこそやられてしまったわけであって、選手たちはしっかりと戦ってくれたと思う。
・決定機がいくつかあったが、そこでゴールを決められなかったのが痛かった。アウェイゲームだったが、選手たちは良く戦ってくれたと思う。エクセレントな試合だった。このアウェイゲームが選手たちにとって良い経験になった。若い選手がとても多いチームなので、彼らがこのアウェイでの戦いを良い経験として、今後に向けてしっかりと準備してもらいたい。
・昨日もG大阪の試合を観たが、内容で負けていたとは思わない。我々も今日、内容が悪かったとは思わない。アジアのチームと戦ううえでは、長身選手が数多くいることと球際に厳しく来るということで、そこにしっかりと対応しなければいけない。サッカーは負けることも勝つこともある。Jリーグのチームがなかなか結果を出せていないが、内容では決して負けていないので、あとは勝利を待つだけだと思う。我々の試合はまだ終わっていない。ホームでの試合も残っている。これから良い試合をして、我々のサッカーをして、勝つだけだ。
・このチームに関して話すと、前節も内容が悪かったわけではない。良い試合をしていたが、不運にもオウンゴールで失点し、あとはセットプレーからやられてしまった。失点が多くなっているのは、そういう部分だ。良い試合をしていたということは、我々のシュート数を見てもらえばわかる。これだけシュートチャンスが多いのだから、あとはしっかりとゴールの中に入れるだけ。WSW戦ではボールポゼッション率も70%近くあったので、試合自体の主導権は我々にあった。しかし結果を残せなかったから、残念だ。今日の試合でも、FCソウルを相手にボールを回すことができた。良い試合内容だったと思う。

FCソウル:チェ ヨンス

選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
セットプレーでやられてしまい、悔しい敗戦となった。シュートはポストが目に入ったけど、入れなければダメ。チャンスは作れていた。相手の戦い方は予想外だった。ゲームはコントロール出来れば楽な試合になったと思うが、後半は良くなかった。0-0で我慢していれば、相手も前掛かりになってチャンスが出来たと思う。このようなゲームで負けるのは去年のJリーグでも多かった。いらないファウルも多いし、相手もそれを狙ってきたと思う。良いところもあったので、次に向けて切り替えたい。

【土居 聖真】
残念な結果で終わってしまった。何を話しても言い訳でしかない。立ち上がり、相手はもっと来るかと思った。崩せた部分もあったと思う。やられている感じはしなかった。相手が一発を持っているのがACL。ラストパスやシュートの精度を欠いた。海外のアウェイの試合でも悪くはなかったと思うので、それを突き詰めていかないと厳しい試合になってしまう。

【ファン ソッコ】
個人的には無失点で終われずに悔しい。監督からは、「いつも通りやればいい」と送り出された。去年のこともあって、勝ちたかった。相手の対策を特別したというよりも、いつも通りの流れでやろうとミーティングで話をした。ペナルティーエリア付近のファウルは減らさないといけない。

柴崎選手、西選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

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