日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年6月12日日曜日

◆冷静かつ度胸満点のPK弾、鹿島FW鈴木「100%決める自信があった」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?191598-191598-fl



[6.11 J1第1ステージ第15節 浦和0-2鹿島 埼玉]

 譲る気はなかった。そして落ち着いていた。1-0の後半40分、鹿島アントラーズは途中出場のMF鈴木優磨がPA内でMF駒井善成に倒され、PKを獲得。「100%決める自信があったので、行きました」と、ボールを抱え、自らキッカーを務める。ボールをセットしようとする鈴木に浦和DF槙野智章が近づき、「右だろ、右」と動揺を誘うが、「あれぐらいの駆け引きは当たり前」と動じなかった。

「キーパーの足を見て蹴った。うまく練習どおりに蹴れた」と、冷静にGK西川周作の逆を突き、ゴール左へ流し込んだ。「(自信が)100%じゃなかったら譲っていたかもしれないけど、自分で取ったPKだったので、自分で蹴った。今日の試合は何としてでも、どんな手を使ってでも勝ちたかった。それが実行できてよかった」。20歳の若武者はそう言って胸を張った。

 PK獲得のシーン。MF小笠原満男の右クロスに対し、自分の手前で駒井がジャンプしたが、ボールはその頭上を越えてきた。冷静に胸で落とし、体を入れ替えようとしたところで駒井に押し倒された。「(駒井が)かぶると読んでいた。ギリギリまでヘディングするか迷ったけど、入れ替わると思ったので、ヘディングにいかず、胸でトラップした」。高卒2年目とは思えない冷静さと度胸。鈴木のファインプレーが鹿島に価値ある勝ち点3をもたらした。

 リーグ戦での浦和戦勝利は10年3月6日のJ1第1節以来、6年ぶり。消化試合は浦和より2試合多いが、これで勝ち点差を「6」に広げ、首位・川崎Fとも勝ち点1差の2位をキープした。「大事な試合だというのはみんな分かっていた。球際やセカンドボールでみんな負けなかった」。そう勝因を語る鈴木は「試合終了の笛が鳴った瞬間、西(大伍)さんも『次が大事』と言っていた。この流れを切らず、次の試合につなげたい」と、早くも次節18日の神戸戦に視線を向けた。

(取材・文 西山紘平)

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