日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年11月10日木曜日

◆ボランチ4選手の顔触れに長谷部が感じたこと(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?202897-202897-fl



 守備的MFの4選手がボール奪取に長けたメンバーで固められている今回のハリルジャパン。不動のボランチとして君臨するMF長谷部誠(フランクフルト)の目には「監督がやりたいサッカーを選手選考から感じ取ることができる」と映っている。

「(山口)蛍や井手口(陽介)、永木(亮太)もそう。彼らは前へどんどん行って、ゴール前にも入って行く選手」と、3選手について言及。ハリルホジッチ監督が彼らを選出した狙いについては「サウジアラビアの中盤にはスピードがあってドリブルが好きという選手がいるので、そういう選手からボールを奪う能力が求められていると感じる。監督はデュエルをもっと求めている」と話した。

 日本はこれまでのW杯アジア最終予選4試合でPKで2失点、FKからも2失点しており、勝利だけが求められるサウジ戦では、何が何でもセットプレーからの失点を避けたいところだ。危険なのはスピードのある選手にドリブルで仕掛けられること。特にペナルティーエリアに入ってくる前の段階でピンチの芽を摘み取っておきたいというのがハリルホジッチ監督の狙いだろう。

 ドイツで9年間プレーしている長谷部が感じているのは、ボールを奪うということに関しての日本人の恒常的な課題だ。「プレッシャーにいくときの距離感や、球際でしっかり奪う能力は、日本人選手と欧州のトップレベルの選手ではかなりの差がある。今までの日本サッカーの課題だと思うし、これからの課題でもあると思う」と指摘する。

 一方、欧州の選手はどうか。「欧州のスタンダードとして中盤の6番や8番の選手は、足元がうまくてゲームメーク能力があるという選手でも明らかにボールを取る能力も高い。そこは世界のスタンダードとして最低限の部分で求められていると感じる」という長谷部の言葉には説得力がある。

 とはいえ、ゲームコントロールを完全に手放すつもりではない。「たとえそれが特徴じゃないにしても、ゲームをコントロールすることは4人ともやらなければいけない。自分の特徴を生かしつつも、そういう部分もしないといけないと思う」と、日本人としての矜持を覗かせた。

 この日のトレーニングは別メニューに終始したが、長谷部自身にとっては意外だったという。「連戦もあったので、監督が今日は別メニューで、という感じだった。フランクフルトでも監督によく別メニューにしてもらうのですが、何でしょう。ベテラン枠なんですかね」と問題なしを強調。「明日からは普通にやる。コンディションはむしろ良い」と明るく話した。

(取材・文 矢内由美子)

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