日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年12月14日水曜日

◆小笠原 先発復帰へ!過去10戦全敗“アジアの限界”突破導く(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2016/12/14/kiji/K20161214013902870.html

Aナシオナル戦を前に、調整する鹿島の小笠原(左)

 鹿島は14日、市立吹田スタジアムで行われるクラブW杯準決勝で南米王者のAナシオナル(コロンビア)と対戦する。11日の準々決勝・マメロディ(南アフリカ)戦で先発を外れたMF小笠原満男(37)は、2試合ぶりに先発復帰する可能性が高まった。プロ19年目、37歳にしてデビューを果たしたクラブW杯で鹿島を日本勢初の決勝へ導く。

 準々決勝でベンチを温めた小笠原が、満を持して先発復帰する見通しとなった。非公開練習後、会見に臨んだ石井監督は「先制点がポイントになると思う」とした上で、前回ベンチスタートだった金崎と小笠原について言及。「2人は非常に良い状態ということだけ言っておきます」と好調であることを認めた。

 小笠原にとってクラブW杯は今回が初参加だが、37歳でのデビューにかつての指揮官を思い浮かべた。00~05年と13~15年7月に鹿島を率い、「頭を使い、スマートにプレーすることを学んだ」というトニーニョ・セレーゾ元監督だ。セレーゾ氏は92年に37歳でクラブW杯の前身であるトヨタ杯に出場し優勝に貢献。「もしかしたら、運命かもしれない」。FIFA公式サイトでは「セレーゾと同じようなパフォーマンスを披露できることを願っています」と語った。

 どんな時もチーム愛を貫く。その姿に、チームメートも刺激を受けている。前半をシュートゼロで終えた前回の準々決勝のハーフタイム。ベンチを温めていた小笠原は、仲間に強くハッパを掛けた。「こんな相手にビビるな。これからやる相手は、もっと強い」。決して声を荒らげることのない、けれど強い言葉で送り出された後半、チームは2得点を決めて勝利。FW鈴木は「目が覚めた」と感謝した。

 日本勢は過去5大会に出場したが、最高成績は3位。決勝に進出したクラブはない。主将の役割について、大会前のインタビューで語っていた。「口で言って理解するのは難しい。だからこそ、勝負に勝っていくことが重要だし、その準備段階で僕らが姿勢で見せることも大事」。頼れる主将が未到の夢舞台へと導く。

 ≪過去アジア勢の準決勝は10戦全敗≫鹿島のクラブW杯準決勝進出は日本勢では5チーム目、アジア勢では通算10チーム目で11回目(広州恒大が2回)になる。過去のアジア勢の準決勝は10戦全敗で欧州勢に6敗、南米勢に4敗とまさしく高く厚い壁だ。それも全10試合の準決勝でリードしたことすら一度もない。さらに11年に酒井宏(柏)が0―2から1点を返すゴールを決めてから、昨年まで396分間もゴールがない。データ的には厳しいが、鹿島が高い壁を乗り越えてアジア初の決勝進出となるか注目だ。

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