日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年12月14日水曜日

◆歴史的ビデオ判定でPK獲得の鹿島が3-0で南米王者撃破!!アジア勢初の決勝進出決める(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?205432-205432-fl



[12.14 クラブW杯準決勝 A・ナシオナル0-3鹿島 大阪]

 FIFAクラブワールドカップ2016の準決勝が14日、市立吹田サッカースタジアムで行われ、開催国代表で、初出場となるJリーグ王者の鹿島アントラーズが南米代表のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)と対戦し、3-0で勝利した。前半33分、FIFA主催大会で初となるビデオ判定により獲得したPKをFW土居聖真が決めて先制すると、後半38分にMF遠藤康、同40分には途中出場のFW鈴木優磨が追加点。日本勢としてはもちろん、アジア勢としても史上初となる決勝進出を決めた。欧州王者のレアル・マドリー(スペイン)と北中米カリブ海代表のクラブ・アメリカ(メキシコ)が激突する準決勝もう1試合は明日15日に行われ、鹿島はその勝者と18日の決勝戦(横浜)で対戦する。

 鹿島は準々決勝のマメロディ・サンダウンズ戦(2-0)から先発一人を変更し、MF永木亮太に代わってMF小笠原満男が2試合ぶりに先発。左足首痛を抱えながらもチャンピオンシップから公式戦5戦5発のFW金崎夢生は3試合連続でベンチからのスタートとなった。

 A・ナシオナルは前半11分、FWミゲル・ボルハの横パスをMFマテウス・ウリベが右足ダイレクトでミドルシュートを放つが、GK曽ヶ端準が右手1本でビッグセーブ。いきなりのピンチをしのぐと、鹿島も前半13分、MF中村充孝のスルーパスに反応した遠藤がフリーでシュートを打ったが、枠を捉えられなかった。

 前半18分には右サイドからのパスが相手に当たり、中央にこぼれたボールをMF柴崎岳が拾うと、DF2人の間をするすると抜け出し、PA内に進入。GKと1対1の決定機を迎えるが、右足のシュートはGKフランコ・アルマーニの好セーブに阻まれた。

 高い身体能力と個人技で局面局面で優位に立つA・ナシオナルに対し、鹿島も粘り強く対抗。前半24分、FWジョン・モスケラのシュートがクロスバーを直撃すると、跳ね返りをFWオルランド・ベリオが右足ボレーで狙うが、ゴールラインぎりぎりでDF昌子源が体を投げ出し、ヘディングでクリアした。

 試合は意外な形で動く。前半30分、スローインになったタイミングで突然、プレーが止まり、場内のビジョンに「ビデオ判定中」との表示が出た。FIFA主催大会では初となるビデオ判定システムが試験的に導入されている今大会。実際に試合の中でビデオ判定が行われるのはこれが初めてで、ビクトル・カサイ主審はタッチライン横にあるモニターでリプレーを確認すると、プレーが切れる前にあった鹿島のFKでDF西大伍がPA内でベリオのファウルを受けて倒されたとして、鹿島にPKを与えた。

 キッカーを務めるのは土居。ビデオ判定という初のケースに場内も騒然とする中、落ち着いてGKの逆を突き、ゴール左に流し込んだ。FIFA主催大会では史上初めてビデオ判定により得点が生まれ、鹿島が先制すると、直後の前半35分には柴崎の左CKにDF植田直通が頭で合わせるが、GKアルマーニが横っ飛びでスーパーセーブ。一方の曽ヶ端も同43分、ベリオのシュートを至近距離で止めるなど両守護神が好守を連発した。前半アディショナルタイムにはモスケラのヘディングシュートが再びクロスバーを直撃。運も味方につけた鹿島の1点リードで前半を折り返した。

 鹿島は後半9分に赤崎に代えて金崎、同13分に小笠原に代えて永木を投入。A・ナシオナルの猛攻を受ける中、曽ヶ端を中心とした守備陣が体を張って耐え続けた。徐々に焦りと苛立ちを見せ始めるA・ナシオナルの選手は最後の精度も欠き、1-0のまま試合は推移。すると迎えた後半38分、柴崎の左クロスに遠藤が飛び込み、GKともつれてゴール前にこぼれたボールを遠藤が右足ヒールで無人のゴールに流し込んだ。

 試合を決定づける追加点。直後の後半39分、中村に代わって鈴木がピッチに入ると、その1分後に金崎の右クロスをファーサイドの鈴木が左足で押し込み、3-0とダメを押した。過去のアジア勢が10戦全敗だった“準決勝の壁”を打ち破った鹿島。初出場でアジア勢初となる決勝進出を果たした。

(取材・文 西山紘平)

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