日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年7月7日金曜日
◆ヨーロッパリーグ3連覇の実績を誇る強豪。鹿島アントラーズと対戦するセビージャFCってどんなクラブ?(サッカーキング)
リーガ・エスパニョーラの強豪セビージャFCが7月22日(土)、「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」でJリーグ王者の鹿島アントラーズと対戦する。セビージャと言えば昨季途中まで清武弘嗣(現セレッソ大阪)が所属し、同じスペインのレアル・マドリードやFCバルセロナに次ぐ存在ながら、日本のサッカーファンには馴染みがなく未知数な部分も多い。セビージャとは一体どんなクラブなのか? 来日を前にその歴史や実績、チームの現状を紹介する。
文=工藤 拓
マラドーナも在籍経験があるセビリアの雄
パルマ(フラメンコの手拍子)の音に続いて、ロックギターのイントロがスタジアムに鳴り響くと、スタンド中のセビジスタたちが赤白のマフラーを誇らしげにかざし、イムノの大合唱が始まる。「イ、セビージャ、セビージャ、セビージャ! アーキーエスターモス、コンティーゴ(俺たちもここにいるよ)、セビージャ!」
本拠地ラモン・サンチェス・ピスフアンでのキックオフ前。地元出身の歌手、エル・アレバトが作った「クラブ創立100周年記念歌」の大合唱を聞いて鳥肌が立たない者はいない。スペイン南部の中心都市、アンダルシア州の州都セビリアを本拠地とするセビージャFCは、暑苦しいほどに熱いファンを持つ、「情熱の国スペイン」というステレオタイプのイメージを地でいくクラブだ。
クラブ創立は1890年。1934-35シーズンに初めて1部昇格を果たして以降は、トップリーグの常連として多くのシーズンで上位争いを繰り広げてきた。とはいえ、1部での優勝経験は1945-46シーズンの1回のみ。準優勝も4回しかない。90年代にはディエゴ・マラドーナを始め、ディエゴ・シメオネ、ロベルト・プロシネツキ、ダヴォール・シューケル、ベベットら世界的名手が在籍したが、その名がヨーロッパ全土に知れ渡ったのは2000年代初期に始まった黄金期以降のことである。
ヨーロッパリーグ3連覇を達成
豊富なスカウト網を駆使して無名の有望株を安価で獲得し、市場価格が高騰したところで売却する。今やフットボール界きっての敏腕スポーツディレクター(SD)と評される“モンチ”ことラモン・ロドリゲス・ベルデホがフロント入りした2000年以降、経営破綻の寸前に追い込まれていたクラブは選手の売買で大きな利益を上げながらスポーツ面でも好成績を納めてきた。
2005-06シーズンにフアンデ・ラモス監督の下、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)を制してクラブ初の欧州タイトルを手にすると、翌年にはUEFAカップ2連覇と59年ぶりのコパ・デル・レイ(国王杯)優勝を達成。同シーズンにはリーグ戦でも最終節までレアル・マドリード、バルセロナの2強と優勝を争った。
その後、フアンデ・ラモスがシーズン途中にトッテナムに引き抜かれると、当時の中心選手たちが去っていく中で一時的にチームは弱体化。それでも、2013年1月に就任したウナイ・エメリ監督の下でチームは鮮やかな復活を遂げる。2013-14シーズンにヨーロッパリーグ優勝を果たすと、その後は同大会で圧倒的な勝負強さを発揮して2015-16シーズンまでに3連覇を達成。その間に、アルベルト・モレーノ(現リヴァプール)、フェデリコ・ファシオ(現ローマ)、イヴァン・ラキティッチ(現バルセロナ)、カルロス・バッカ(現ミラン)といった主力を毎年のように引き抜かれたが、クラブはモンチの的確な補強によってその穴を埋めてきた。
サンパオリ前監督の下でCL16強に進出
そんなセビージャにとっても昨季は激動の1年となった。プレシーズン前にエメリがパリ・サンジェルマンに引き抜かれると、欧州での指導歴がないホルヘ・サンパオリを新監督に招聘。並行してパブロ・サラビア、清武弘嗣、フランコ・バスケス、ハビエル・コレーア、ガンソ、サミル・ナスリ、ウィサル・ベンイェデル、ルシアーノ・ビエットらアタッカーを大量補強し、目指すプレースタイルを一新して新シーズンを迎える。
試合ごとにシステムと選手の組み合わせをいじりながら、相手を問わずボールとゲームの主導権を奪いにいく。マルセロ・ビエルサを師と仰ぐサンパオリのサッカーは、フィジカルとスピードを重視した前任者のそれとは正反対のものだ。その極めてアグレッシブなポゼッションスタイルを浸透させるまでにはある程度の時間を要したが、それでもリーガではシーズン前半戦で史上最高勝ち点を獲得。並行してチャンピオンズリーグでは史上3度目の決勝トーナメント進出を達成した。
だが、3度目の挑戦でもCLベスト16の壁を破ることはできず、その影響がリーガにも及ぶ。シーズン終盤の失速によってアトレティコ・マドリードに3位の座を譲ると、サンパオリがアルゼンチン代表監督となるべくクラブとの契約を解消。さらに17年間にわたってクラブの発展に尽力してきたモンチの退任も決まり、一時代の終幕を強く印象づけた。
ベリッソ新監督とともに新たな船出
ポスト・モンチ時代の幕開けとなる今夏は、新監督にエドゥアルド・ベリッソを招聘。昨季までセルタを率いていたベリッソはサンパオリと同じくビエルサの哲学を崇拝する指導者であり、前任者が植えつけたスタイルを継続するには最適な後継者と言える。また、新SDに就任したオスカル・アリアスは、2013年夏にフロント入りし、モンチの右腕として活躍してきた人物。アリアスは1年前まで司令塔として活躍したエベル・バネガを買い戻し、さらにサンプドリアのルイス・ムリエル、マンチェスター・シティのノリートら即戦力の獲得交渉も進めている。
様々な変化に適応しながら、確かな実績を残してきたセビージャ。今後ヨーロッパのトップクラブへと駆け上がる可能性を秘めたクラブを見ておかない手はない。
明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017 鹿島アントラーズ vs セビージャFC
【チケットのご購入はこちら】https://www.jleague.jp/jwc/2017/ticket/#tktKs
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20170706/608906.html?cx_cat=page1
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