鹿島LCと鹿嶋市
10年前、県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市神向寺)で行った鹿島アントラーズの試合時に設置されたタイムカプセルが23日、同市平井の市役所で開封された。錦織孝一市長と鹿島ライオンズクラブ(LC)の木内達也会長が取り出した。子どもたちの夢などが書かれた1305枚のはがきは、鹿島のホーム試合の観戦チケットの引き換え券として、郵便局から発送された。
カプセルは2008年11月、同LC設立40周年の記念事業で、市、鹿島FCの3者で企画。ホームタウンの子どもたちや試合の観戦者が、はがきに将来の自分へのメッセージを書いてサッカーボール型のカプセルに投(とう)函(かん)。カプセルは同スタジアム併設のミュージアムに展示された。開封式で、木内会長は「投函した人が10年前を振り返り、もう一度自分と向き合うきっかけになれば」と話した。
今季鹿島の下部組織からトップチームに昇格し、プロの仲間入りを果たした同市出身のGK沖悠哉選手(18)も、はがきには「アントラーズのせん手(選手)になってるはず」と書いて投函した。練習後、関係者からはがきのコピーを見せられると「書いたことが現実になるよう祈るような気持ちで出した」と当時を懐かしがった。
はがきに書いた夢をかなえたものの、まだ公式戦の出場がない沖選手は「プロで活躍するという夢はまだかなっていない。成長のスピードを上げ試合に出たい」と、気持ちを新たにしていた。
観戦チケットの対象試合は8月28日のアジアチャンピオンズ・リーグ(ACL)準々決勝第1戦の天津権健(中国)戦。 (藤崎徹)
タイムカプセル開封 J1鹿島・沖選手、10年前の夢かなう