日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年12月16日日曜日

◆鹿島4強「思い出作りじゃない」昌子にアジア勢思い(ニッカン)






<クラブW杯(ワールドカップ):鹿島3-2グアダラハラ>◇準々決勝◇15日◇アルアイン

アジア王者の鹿島アントラーズは北中米カリブ海王者グアダラハラ(メキシコ)に3-2で勝ち、欧州王者レアル・マドリード(スペイン)との準決勝に進んだ。開始早々の3分に先制されるも、後半に3発で逆転。39分には後半から出場のFW安部裕葵(19)が勝利を決定づけるミドルシュートを決めた。開催国枠で出場した16年大会の決勝は延長戦の末にレアル・マドリードに敗れ、準優勝。3年越しのリベンジを果たすチャンスをつかんだ。

すっと頭を上げた、1秒に満たない時間。ゴール右上に空いたシュートコースを安部は逃さなかった。ペナルティーエリア内、左45度。足元に置いたボールを右足で迷わずに振り抜いた。わずかにカーブがかかったシュートは、思い描いた軌道でゴールへ。後半39分、2-1から2点差に広げる殊勲の1発だった。背番号30はひざまずき、夜空に両手を突き上げた。「このチームは誰が出てもしっかり戦える」。エースFW鈴木を欠いた中、途中出場で自らの言葉を体現した。

苦しんだ。前半は開始わずか3分で先制され、10本のシュートを浴びる劣勢だった。後半4分にMF永木が決めて同点、23分に土居が得たPKをMFセルジーニョが左へ決めて勝ち越し。3-1としてからも後半ロスタイムにPKからオウンゴールで失点し、続く猛攻で失点のピンチもあった。DF昌子は「大会の入り方が本当に大事」と話し、1つ勝てば迎えるレアル・マドリードとの3年越しの再戦にも感情を胸にしまっていた。メキシコの雄に苦しめられたが、第1関門を突破した。

アジア王者としての出場。開催国枠だった16年とは違う思いがあった。初制覇したACL決勝。優勝を決めた敵地での試合後のピッチで、昌子は無念の表情を浮かべるペルセポリス(イラン)の選手から「クラブワールドカップ(W杯)、頑張ってくれ」と声をかけられた。「ペルセポリスだけじゃない。対戦してきた水原や上海上港の思いもある。僕らだけの好き勝手な大会じゃない。思い出作りじゃないんだと」。日本代表MF三竿健もFW鈴木もケガでいない。アジアを背負う意地が負けを許さなかった。

16年大会はコーチとしてベンチに入った大岩監督は「前半の最初の失点でプランが崩れかけたけど、後半によく盛り返してくれた。(次戦は)リベンジの機会になる」と言葉に力を込めた。苦戦を乗り越え、欧州王者に再挑戦する。

◆16年クラブW杯決勝VTR 開催国代表の鹿島と欧州王者レアル・マドリードが対戦。鹿島は前半9分に先制されるも、MF柴崎岳(26、現ヘタフェ)が同44分、後半7分に2得点を奪って勝ち越したが、同15分にFWクリスティアノ・ロナウドに決められて延長戦に突入。延長前半2分、14分とロナウドに決められると、後半はシュートゼロに抑えられ、鹿島の世界一はならなかった。




◆鹿島4強「思い出作りじゃない」昌子にアジア勢思い(ニッカン)


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