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フランス1部 トゥールーズDF
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「(昨年)夏の移籍話がなくなったことは、そんなに落ち込みませんでした。僕自身はACLをすごい取りたかったから。『アジア(のタイトル)を絶対に取ります。冬にオファーが来たら考えてほしい』と(鈴木)満さん(鹿島強化部長)にも言っていました。冬の移籍が難しいことは分かっていたけど(仏1部の)ストラスブールとトゥールーズは、夏に続けて冬にもオファーをしてくれました。金額的に上だったのは、トゥールーズの方。僕は鹿島に億単位のお金(移籍金)を残していきたいと思っていたんで、そこは大きかったです」
昌子の言う「移籍金を残す」という考え方は、内田篤人(鹿島DF)や大迫勇也(ブレーメンFW)ら鹿島OBたちも実践してきたこと。
育ててくれた古巣に恩返しを、という「強いクラブ愛」の表れに他ならない。
「(小笠原)満男さん(鹿島アカデミーアドバイザー)に言われたのは『海外の経験を還元してほしい』ということ。『帰る先の一番手が鹿島であってほしい』とも、満男さんやヤナさん(柳沢敦=鹿島ユースコーチ)に言われました。鹿島を出て鹿島に戻るというのは、ひとつの夢です。引退後のことは全然分かんないけど、鹿島のスタッフになれれば幸せですよね」と先輩たちの系譜を継ぐことを念頭に置いている。
とはいえ今回、トゥールーズに来たのも何かの縁。将来のことはいったん横に置いて今は、ひとりのサッカー選手としての成長だけを追求することが第一。強豪相手に感じた差を詰める努力をすることが、将来的な還元にもつながるはずだ。
「欧州と日本の成長グラフは交わってないと思うんです。自分も日本で成長できたことは多いし、これまで伸ばした要素をキープしながら、こっちでスライディングとかを学んで、どっちでも高いレベルでやれるようになれば、相当いい選手になれると思います。今、こうやって思い通りのパフォーマンスができない苦しさ、もどかしさを味わっているのは、いちサッカー選手としてすごく大きなこと。(3日の国内リーグで対戦した)リヨンに5点食らって、とてつもない差を感じるなんて、日本にいたら経験できなかった。それを知れただけでもデカいし、全てはここからの自分次第ですね」と彼は改めて目を輝かせた。
古巣・鹿島のためにもフランスで成功を収めること。その思いを胸に秘めつつ、昌子は異文化の中で自己研鑽を図っていく。
(つづく)