天皇杯全日本選手権準決勝(21日、鹿島3-2長崎、カシマ)鹿島は、食らいつくJ2長崎を振り切った。鹿島イレブンの厳しい表情が、試合の苦しさを物語った。
「イージーなミスからピンチをつくられた。改善しないといけない」
鹿島より2本多いシュート12本を許し、DF永木は悔しがった。開始早々、MFセルジーニョのゴールで先制し、前半23分にオウンゴールで2点リード。大勢は決まったかに見えた。しかし、同37分にDF裏を取られ失点。後半にCKから加点し、直後にまたもDF裏に抜け出され再び1点差。長崎の連係に何度もゴールを脅かされた。
J1は終盤の失速で3位に終わった。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)、ルヴァン杯もタイトルを逃し、今季無冠だったが、3大会ぶり6度目の天皇杯優勝に王手をかけた。
決勝でぶつかる神戸には11月末に1-3で完敗を喫した。J1優勝の可能性を完全に消された相手でもあり、MF白崎は「決勝でもう1度やれるのはやりがいがある」。新たに完成した国立の舞台で、常勝軍団の意地を見せる。 (山下幸志朗)
◆無冠では終わらない!鹿島、J2長崎振り切った/天皇杯(サンスポ)