日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年7月25日日曜日

◆「決めてやろう」からの冷静な切り替え…上田綺世「僕だけ行っても歯車がズレるだけ」(ゲキサカ)






 負傷で出遅れた。しかし、徐々にコンディションを上げ、東京五輪初戦のピッチに立った。U-24日本代表FW上田綺世(鹿島)は「しっかりと一試合一試合、必ず良い準備をして良いパフォーマンスを出すことが大事になる」と次戦以降に向けて準備を進めていく。

 7月5日から行われた事前合宿。負傷の影響もあり、別メニューでの調整を続けた。12日のU-24ホンジュラス戦ではベンチ外となったものの、部分合流を果たすなどコンディションを上げ、17日のU-24スペイン戦では後半22分からピッチへと送り込まれた。

 そして、迎えた東京五輪初戦。ベンチスタートとなった上田に出番が巡って来たのは、1-0とリードした直後の後半27分だった。

 実際には0-0で試合が推移した状況で投入される予定だった。しかし、直前のプレーでMF久保建英(レアル・マドリー)の得点で先制に成功。「0-0で決めてやろうという気持ちが強かった」という上田だが、試合状況が変わったことで「チームとして1点を守りながらクレバーにとシフトチェンジしたので、チーム状況にあったことをすべきだと切り替えた」とピッチへと向かった。

「1-0になって点を取りにいくシフトじゃなくなった。僕が一人前から獲りにいっても歯車がズレるだけ。やっぱりチームがどういう状況か、何を欲しているかを感じる必要がある」。自身のやるべきをこなし、1-0の完封勝利、チームの白星発進に貢献した。

 初めての五輪の舞台。無観客での開催ということもあり、「これまでの代表活動とそんなに違わなかった」と雰囲気の違いを実感できなかったものの、「五輪ということで自分のモチベーションは高かったし、絶対に負けられない戦いなので、チームとしても勢いよくいけたと思う」と続けた。

 チーム立ち上げからメンバーに名を連ね、辿り着いた本大会。「僕としては今後のキャリアも含めて重要な大会、チャンスだと思っている。チームの目標が金メダルであり、そこにどれだけ貢献できるかが評価の対象になってくる。僕の目標も金メダルなので、そこにアプローチしていけば、そのオプションもついてくると思う」。チームの勝利のため、そして目標達成のため、次戦以降も求められる働きをこなし、歓喜を呼び込みたい。

(取材・文 折戸岳彦)




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