
日刊鹿島アントラーズニュース
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2022年2月18日金曜日
◆鹿島2022モデルを読む『改革元年、監督不在もスムーズな可変とビルドアップの整備に着手』(サッカーマガジン)
2022年のJリーグがいよいよ開幕する。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、J1各クラブの戦力を紹介。今回取り上げるのは、鹿島アントラーズだ。新監督不在の中で開幕を迎えるが、5年続いた無冠に終止符を打つためにクラブは改革に着手。新たなスタイルの獲得に踏み出している。
選手からポジティブな声
Jリーグ最多タイトルホルダーでありながら、ここ5シーズン無冠に終わっている鹿島が、変革の時と迎えている。クラブは創設31年目にして初めてブラジル人以外の外国籍監督を招へい。重要なシーズンの指揮を、スイス人のレネ・ヴァイラー監督に託した。
しかし、である。新指揮官はコロナ禍の入国制限によって来日がかなわず、キャンプはおろか開幕戦にも間に合わないことになった。キャンプではヴァイラー監督同様に2022シーズンから就任した岩政大樹コーチが中心となって指導。新指揮官の意図をチームに落とし込んでいる。
新10番の荒木遼太郎は「去年とは変わったという印象を受けていて、しっかりビルドアップをして相手のゴールに迫っていくサッカーをやっている」と取り組みについて説明した。強度の高さと素早い切り替え、鋭利なカウンターはこれまで通り武器としつつ、スムーズなビルドアップを実現し、引かれた相手からもゴールを奪う形を磨いている。鳥栖でポジショナルプレーを実践してきた樋口雄太は「システム的には鹿島の伝統である4-4-2というのはベースだと思います。その中で攻撃の時、守備の時に常に4-4-2かと言われるとそうではないです。そこは選手のアイディアだったり特徴を生かしながらになってくる。守備の時は4-4-2のブロックを作ったりもしますけど、攻撃の時はより選手の特徴を生かした配置に変わると言うか、選手が自分たちが考えてベストの位置を選択していく感じです」とスタイルについて語った。
岩政コーチは解説者時代にも、折に触れて攻守それぞれの局面でシステムが可変することのメリットとデメリットを説いていたが、大前提として相手の戦い方を踏まえたうえで攻撃と守備とで形を変えながらプレーし、優位性を獲得していく狙いがある。先日のプレシーズンマッチ『いばらきフェスティバル』では、水戸ホーリーホックに16回目の大会で初めて敗れることになったが、試合後、岩政コーチは「メンバーの組み合わせや、立ち位置を変えてもらいながら、いろいろな情報を得られた」とポジティブなコメントを残した。ベースの陣形も途中で4-4-2から4-2-3-1に変更。ボランチで先発した樋口は途中から右サイドハーフに入った。
プレシーズンマッチであり、チームの持ち味を最大化するためのさまざまなテストを試みていたのは間違いないところ。指揮官が来日していないことで2022シーズンモデルを深く読み解くことは難しいが、優位性を生み出すための「可変」は、新生アントラーズの一つのキーワードになると思われる。
状況に応じた選手起用も可能
次に2022シーズンの陣容についてだが、オフの出はいりで手薄となった感が否めないのはセンターバックだろう。犬飼智也と町田浩樹が移籍し、昨季のレギュラーCBがそろっていなくなったからだ。代わりにキム・ミンテが加入し、前述の水戸戦では関川郁万と組んだが、まだ完全に呼吸が合っているとは言い難い。ブエノも含め、どのタイミングで最適なコンビを見いだすことになるかは気になるポイントだ。現チームが重視するビルドアップ面を考えてもCBの人選は極めて重要。早急に最適化を図りたい。
一方でレオ・シルバ、永木亮太が移籍したことで陣容が入れ替わったボランチは、すでに計算が立っている印象を受ける。鳥栖から樋口、甲府から中村亮太朗が加入。水戸戦では樋口とピトゥカでスタートし、途中からは樋口がサイドに回って三竿とピトゥカがコンビを組んだ。攻守のバランスを考えるとボール保持率で上回れないケースでは守備に長けた三竿とアグレッシブなプレーが持ち味のピトゥカのコンビが一番手と言えるかもしれない。樋口はサイドでの起用も増えると予想されるが、状況に応じて選択できるメンバーがそろったと言えるだろう。
そしてサイドハーフ。このポジションは最も層が厚いポジションかもしれない。水戸戦で先発した荒木(左サイド)、和泉竜司(右サイド)に加え、途中からプレーした樋口、ファン・アラーノ、仲間隼斗、アルトゥール・カイキらがいる。エヴェラウドも左サイドでプレー可能で、多士済々を、相手との力関係や選手個々のコンディションを考慮しながら起用していくことになりそうだ。選手層という点からすれば、左右とも大きな不安はない。
前線も鈴木優磨が復帰し、エヴェラウドもキャンプから好調を維持。2020シーズンに18点を挙げた迫力を取り戻しつつある。さらに上田綺世や染野唯月もおり、水戸戦の終盤には荒木も2トップの一角でプレーした。層は十分だろう。GKもクォン・スンテ、沖悠哉がそろい、盤石と言える。これに対して、やや心配なのは左サイドバックか。右サイドバックは広瀬陸斗と常本佳吾がおり、水戸戦では広瀬が先発、常本が途中交代でプレーしていたが、左は安西幸輝がフル出場。千葉から復帰した右利きの小田逸稀、ユースから昇格した溝口修平がいるものの、安西と2人との経験の差は大きい。小田は千葉時代に左ウイングバックでプレーしていたが、4バックの左でプレーしたのは数えるほど。町田時代も右サイドバックが主戦場だった。左サイドバック歴、さらにJ1でのプレー経験が少ないことも不安材料ではある。場合によっては広瀬や常本を左に回すケースも考えられるが、これら心配の種を早々に払しょくし、小田や溝口がチャンスをモノしてブレイクスルーすることも期待したいところだ。
昨季、鹿島はヴィッセル神戸に勝ち点で4ポイント及ばず4位に終わり、目標としていたACL出場権を得られなかった。上位との差は一見するとわずかだが、ゲーム内容では川崎Fや横浜FMら上位陣にはボールを握られて押される場面も散見し、スタイルのかみ合わせという面はあるにせよ、ビルドアップに長けたチームに対して分が悪かった。結果、順位でも下回ることになった。より確実にポイントを重ねていくために、そして無冠に終止符を打つためには、ビルドアップの改善とチームスタイルの刷新はマストだった。果たしてクラブはヨーロッパから監督を招へいし、変革に舵を切るに至った。
2022年はJリーグ屈指の伝統と実績を持つ鹿島アントラーズにとっての改革元年になる。スタートから監督不在という難しい状況を迎えているが、新スタイル獲得に向けて進むその歩みを止めるつもりはない。
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