タイサッカー協会は11月22日、Jリーグの鹿島アントラーズや大宮アルディージャなどを率いた石井正忠氏の代表監督就任を発表した。
現在行なわれている2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選での1勝1敗という成績を踏まえ、それまで指揮を執っていたアレシャンドレ・ペルキング監督に替わり、タイリーグクラブで監督を務めた実績も持つ石井氏に白羽の矢が立った。
石井氏は鹿島監督時代の2016年にリーグ制覇を成し遂げ、FIFAクラブワールドカップでは決勝に導いている。2019年にはタイリーグ1のサムットプラーカーン・シティFCの監督に就任、その後はブリーラム・ユナイテッドFCで2年連続三冠タイトル獲得など手腕を発揮した。
タイ代表テクニカルダイレクターも務めた石井氏の就任は、W杯予選中での監督交代であり、本大会初出場の期待と使命が託されたものであることは明らか。同国メディアも日本人指揮官誕生の話題を大きく扱っている。
オンラインニュースサイト『Kom Chad Luek』は現地時間11月24日、石井氏の代表監督就任についての特集記事を配信しており、タイ代表チームマネージャーのヌアンパン・ラムサム氏によるコメントを紹介している。
同メディアでは、今回の監督交代について「ワールドカップ予選の最初の2試合の結果が目標を達成できなかった」と綴っており、「特にホームで中国に1-2で負けた初戦はダメージが大きく、残り4試合での3次予選進出に大きく影響したため」と報じた。
その上で、ラムサム氏によるコメントを掲載。「我々はタイ代表チームの選手たちについてよく知り、精通し、最も多くの情報を持っているコーチを選ばなければなりません」と語っており、タイ国内での指導実績を持つ石井氏を選んだ理由であるとしている。
また、「その成果はJリーグやタイリーグ、世界クラブサッカー選手権の舞台でも顕著に表れており、最も重要なことは、日本は依然としてアジアサッカーの模範国であるということ。世界でもトップ20にランクされているので、石井コーチは 今私たちに最もふさわしい人です」として、石井氏に加え、日本サッカー界へのリスペクトの言葉も紹介している。
石井氏が率いるタイ代表は、来年1月1日、国立競技場での日本代表戦が初陣となる。タイ国民の大きな期待を背負い、W杯初出場へ向け、新指揮官として大きな挑戦が始まった。
構成●THE DIGEST編集部
◆「日本はアジアサッカーの模範国」タイ代表新監督に元鹿島指揮官を選んだ理由を幹部が明かす「私たちに最もふさわしい人」(THE DIGEST)
『その成果はJリーグやタイリーグ、CWCの舞台でも顕著に表れており、石井コーチは今私たちに最もふさわしい人です』
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) November 26, 2023
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