「試合のカギは、セカンドボールを拾えるか。相手を上回る勢いを出していきたい」
[J1 3節] 町田 – 鹿島/2024年3月9日14:00/町田GIONスタジアム
J1リーグ鹿島アントラーズの日本代表DF佐野海舟(Kaishu SANO)が3月7日、オンラインによる取材に応じて、2日後のアウェーでのFC町田ゼルビア戦に向けて抱負を語った。
町田は佐野が米子北高校を経て2019年から2022まで4シーズン在籍したクラブ。今季J1昇格を果たしたことで、この対決が実現した。黒田剛監督のもと、徹底したディシプリンで1勝1分と、鹿島と並び勝点4を獲得している。
鹿島は2節のホーム開幕となったセレッソ大阪戦、劣勢を強いられながらも1-1で引き分けた。佐野はなかなかプレスをかけきれず頭を捻る場面も見られた。するとランコ・ポポヴィッチ監督の「最終ラインでのパススピードを上げたかった」という狙いから、佐野は途中からセンターバックでプレー。町田時代にポポヴィッチ監督のもとで戦っている鹿島の番人は、その狙いを把握し、ビルドアップの起点となって推進力を与えた。
「(C大阪戦の勝点1は)チームとしてはプラスに捉えています。セレッソに上回られたなか、勝点1を獲れたのは大きかったと思います。今後これを勝点3に持っていくために、やるべきことはたくさんあります。勝点3にしないと、タイトルは獲れません」
そして町田との一戦へ。これまで2試合の対戦相手と異なり、ロングボールとラッシュを多用し、対策を練り鹿島の特徴を消そうとしてくる相手だ。
「攻撃も守備も徹底してきますし、スキが全くない。ウチも絶対にスキを与えずにやらなければいけない。J2から昇格してきたというのは関係なく、力のあるチームです。自分たちも今までやってきていることを、しっかり出したい」
「試合のカギになるセカンドボールを拾えるか。まずは試合の入りで、相手に勢いを出させないこと。それを上回る勢いを自分たちが出せればと思います。ロングスローなどいろんなことをしてくると思うので、自分たちが落ち着いて、相手に合わせるところと、合わせないところを区別してやっていきたいです」
プロキャリアをスタートさせた”古巣”との一戦になる。ただ、佐野は「いつもの試合と変わりません。その気持ちは常に変わりません」と強調したうえで、「やはり……」と続けた。
「自分を成長させてくれたクラブ。成長した姿を町田の皆さんに見せたいですし、絶対に負けたくない気持ちは誰よりも強いと思います」
淡々とクールに語るなかに、人一倍の負けず嫌いな気持ちが込められているようだった。佐野が町田のピッチで、鹿島に移籍したあと一気にアジアカップ日本代表まで駆け上がっていった進化の証を示す。
◆【鹿島】日本代表MF佐野海舟が古巣の町田戦へクールに燃える「絶対に負けたくない気持ちは誰よりも強い」(サカノワ)