日刊鹿島アントラーズニュース

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2013年8月28日水曜日

◆【J1:第23節 清水 vs 鹿島】プレビュー:8月になかなか勝てない清水と、8月に調子を上げてきた鹿島。真夏の連戦で、清水は自分たちのサッカーができるか(J's GOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00160678.html

8月28日(水)J1 第23節 清水 vs 鹿島(19:00KICK OFF/アイスタ)
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猛暑の中でしぶとい戦いを演じ、8月は3勝1敗で徐々に上位に迫ってきた鹿島と、逆に8月は1勝3敗で上よりも下のほうが近づいてきた清水。対照的な状況にある両チームだが、どちらも負けられない、いや絶対に勝ちたい試合。暑さがようやく少し和らいできた中で、アイスタのピッチ上だけは本当に熱い戦場となるはずだ。

土曜日の浦和戦は、エコパで浦和に完敗した清水は、14位の鳥栖と1ゲーム差に近づき、これ以上負けると残留争いに巻き込まれかねない立場になってきた。そんな状況の中で、清水にとってもっとも重要なのは「自分たちのチームに対して焦点を当て、自分たちが良いサッカーをする」(ゴトビ監督)ということだ。
浦和戦の最大の敗因は、早い時間に2失点してしまったことだが、その原因は「パスの出所に全然プレスに行けてなくて、自由に(長いボールを)蹴らせてしまっていた」(村松大輔)という部分が大きい。その背景にはシステム的なミスマッチもあったが、チームとして意思統一や連携が不十分だったという面もある。前線からのアグレッシブな守備を身上とする清水としては、それでは狙い通りの戦いはできない。
鹿島に対しても同じようにパスの出所へのプレッシャーが甘ければ、裏への飛び出しも得意とする大迫勇也に正確なパスを出され、簡単にGKと1対1の局面を作られてしまうだろう。絶好調になってきた大迫にそんなチャンスを与えてしまえば、いかに1対1を得意とするGK櫛引政敏といえども止めきれない。
昨年の鹿島とのホームゲーム(第9節)は、昨シーズンの中でもベストゲームと言える内容で3-0の完勝を果たした。その際も、前線からのアグレッシブな守備が機能していたことが大きかった。したがって、清水の前からの守備がどれだけはまるかという部分は、試合序盤の大きな見どころになるだろう。

それを大前提とすれば、攻撃で進化している部分も自然に出せるだろう。浦和戦はエコパでの戦いで、芝の長さなども普段とはかなり異なっていたが、今度はいつものアイスタが舞台なのでパスも回しやすくなり、ホームの優位を生かすことができる。ラドンチッチと大前元紀の加入で決定力も増し、守りを固めた相手から点を取る能力も上がっている。セットプレーからの得点も増え、浦和戦でも大前のCKからビッグチャンスを作った。
7月まで鹿島にいた本田拓也は、「(鹿島が相手ということは)とくに意識はしていない」と言うが、鹿島に対する狙いどころは周囲に伝授しているはず。自分たちのサッカーができれば、点を取れる可能性は大いに高まってくるはずだ。

一方、鹿島のほうは、7月末の時点では首位と勝点10差の6位だったが、今は4位まで上がって勝点6差。4年ぶりのリーグ制覇に向けて、ヒタヒタと優勝争いに迫っている。とくにエースの大迫は、ここ2試合で3得点。それらがどちらも貴重な決勝点になっており、ダヴィが負傷で欠場している中、非常に頼もしい存在になっている。
また、土居聖真や中村充孝といった若手を積極起用する中で結果を出していることも、大きなプラス要素。そのうえで、本山雅志や野沢拓也(ベンチスタートになった場合はジュニーニョも)といった切り札を後から投入できるのは、鹿島の大きな強みだ。今節は小笠原満男が出場停止だが、それを補う選手層は十分に整っている。
したがって、アウェイで多少劣勢の展開になったとしても、鹿島の選手たちはまったく慌てることはない。カウンターでもセットプレーでも点を取ることができ、試合終盤での強さは確実に清水を上回っている。

つまり、清水が自分たちらしい良いサッカーをしたとしても、最後までまったく油断はできない厳しい戦い。だが、それを乗り越えてホームで結果を出すことが、オレンジ戦士たちが何としても成し遂げなければならないミッションだ。

以上

2013.08.27 Reported by 前島芳雄

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