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[5.27 キリンチャレンジ杯 日本1-0キプロス 埼玉]
DF吉田麻也(サウサンプトン)が“親友”であり、故障上がりの仲間でもあるDF内田篤人(シャルケ)の劇的な復活ゴールに嫉妬心をのぞかせた。
「内田選手の決勝点で試合が決まる日が来るとは思っていなかったです!」
「ウッチー」とは言わず、あえて「内田選手」という呼び方。しかも、「『これで(代表では)何点取ったの?』と聞いたら『2点』と言っていた。僕も代表では通算2得点。並ばれたのでヤバイです」と複雑な表情をしてみせた。
とはいえ、本心では自分自身の“復活”に手応えを感じており、表情は明るい。キプロス戦では後半の最初からピッチに立ち、45分間プレー。内田の取ったゴールをしっかり守り抜き、勝利に貢献した。
3月下旬に左膝靭帯を損傷して以来、2か月ぶりの実戦復帰とあって、自慢のフィードではミスキックを連発したが、「サイドチェンジで3回ミスしたが、あれは、やみくもではなく意図して蹴ったもの。トライすることと、フィーリングを確かめるためにもやってみようと思ってのもので、この時期しかできないということで試してみた」と、ミスにも納得済みだ。
「コンディションは7、8割。試合をしていなかったというのも理由としてあるが、ケガの影響はあまり感じなかった。ここまでのプロセスはほぼ100%」と、胸を張る。
それに加え、開幕戦まであと18日となった今、ケガ上がりの選手だからこそ、チームを活性化できるという思いもある。「今まで試合に出ていた選手でも最後までレギュラー争いはあると思うし、それは僕にも言えること。ケガをしていた選手も、試合に出ていない選手も、最後まで競争していかないといけない。その中でチームが向上していくのではないかと思う」
内田、長谷部誠、そして吉田。負傷者トリオがザックジャパンの起爆剤にもなっていく。
(取材・文 矢内由美子)