日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年5月28日水曜日

◆内田、3か月半ぶり実戦で復活弾!「拾ってもらって」W杯間に合った(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20140528-OHT1T50024.html



 ◆キリン・チャレンジカップ2014 ブラジルW杯壮行試合 日本1―0キプロス(27日・埼玉スタジアム2002)

 内田が負傷からの復活を6年ぶりの代表ゴールで飾った。FIFAランク47位の日本は同130位のキプロスと対戦し、右太もも裏痛で2月9日以来の実戦となったDF内田篤人(26)=ドイツ・シャルケ04=が、前半43分に先制点を挙げた。チームは1―0で逃げ切り、これまで3分け1敗だったW杯前の国内最終戦で初勝利。日本代表は試合後に一時解散し、29日に直前合宿地の米フロリダ州タンパへ出発する。

 内田はチームメートに目もくれず、ベンチに向かって走り出した。ザッケローニ監督とタッチを交わすと、前田弘氏と抱き合い、次いで早川直樹氏とも胸を合わせた。2人の代表付きトレーナーへの感謝の気持ちだった。「けがをして、(W杯に)間に合うかどうか微妙だったけど、(監督に)拾ってもらって…。実はゴールを狙っていた」。右太ももを負傷してからの復帰初戦を、08年6月22日のバーレーン戦以来、2165日ぶりの代表2点目で飾った。

 前半43分、ゴール前で混戦になった。香川が浮き球をシュートしたもののヒットせず、ボールはGKに当たり、後方から走り込んだ内田の前にこぼれてきた。右足で丁寧に押し込むように、ゴール中央のネットを揺らした。「僕はDF。ゴールしても守備のことを考えて、すぐに自陣に戻る」。それが内田のポリシーだが、信念を曲げてまでベンチ前に走った。

 「トレーナーがドイツまで足を運んでくれて、治療スタッフが足を強くしてくれた。そういう人たちにスポットライトを浴びてほしかった」。2月9日、ドイツ1部のハノーバー96戦で右太ももを痛めた。診断は右ひざ裏の腱(けん)損傷で全治3か月。ドイツ人医師は「手術を受けろ」「W杯は諦めろ」と繰り返した。腱があと数ミリ下まで断裂していれば、日本代表入りは不可能だった。

 診断結果を覆したのは日本人の医療スタッフだった。「手術は回避」「W杯には間に合う」と診断したのは古巣・J1鹿島のチームドクター、香取庸一医師だった。3か月間しかない、失敗の許されないリハビリは、代表トレーナーの前田、早川両氏、代表の池田浩医師が協力した。内田の住むドイツまで訪れ、経過観察に努めてくれた。多くの人に支えられ、励まされ、戻ってきた日本代表の舞台。交代までの45分間、世話になった人たちに、ピッチを走り回る姿を届け、得点まで贈ることができた。

 10年の南アフリカW杯で予選は主力を務めながら、本大会では直前の戦術変更で1試合も出られなかった。ブラジルではW杯初出場を目指すのはもちろん、「いろんな思いを背負って戦う」と胸に秘めている。「再発してもみんなが治してくれるから、思い切りやるよ」。不動の右サイドバック、内田の恩返しには続きがある。(内田 知宏)

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