日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年3月9日月曜日

◆2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第1節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51512

J1 1st 第1節 vs 清水

鹿島、アウェイで3失点。清水に敗れ、リーグ戦開幕黒星スタート。



2015シーズン、J1の戦いがついに始まった。6年ぶりの王座奪回へ向け、清水との開幕戦に臨んだ鹿島は、前半に1点を先制されて迎えた後半、一時は遠藤のゴールで同点に追いついたものの、その後に2失点を喫して1-3で敗れた。





鹿島は、AFCチャンピオンズリーグのグループステージ第2節、FCソウル戦から中3日で清水戦を迎えた。決定機を生かせずに喫した2連敗を経て、アウェイでの連戦となる今節、トニーニョ セレーゾ監督は大胆なメンバー変更を断行。GKは曽ヶ端ではなく佐藤を抜擢し、センターバックの一角には植田、ボランチには小笠原ではなく梅鉢、左サイドハーフには金崎を起用した。FCソウル戦から4選手を入れ替え、リーグ戦の初陣に臨んだ。



春のような陽気のIAIスタジアム日本平でキックオフのホイッスルが鳴った。序盤から球際での競り合いが激しく、ファウルでプレーが止まる回数が多い内容となった。鹿島は3分、土居が中盤で前を向くと、思い切りよくロングシュート。相手DFにブロックされたが、ゴールへの意欲を示した。





互いに決定機を作れないまま、試合は推移していく。最初のチャンスは19分、自陣からのカウンターでカイオがいち早くボールに反応し、持ち前のスピードを生かして右サイドへ展開。金崎が敵陣深くまで持ち込んでクロスを上げると、自陣からのスプリントでゴール前へ進出していた柴崎と土居が飛び込んだが、惜しくも得点は決まらなかった。さらに20分には、中盤でのインターセプトから梅鉢が意表を突いたロングシュートを放つ。前へ出ていた相手GKの頭上を越えたボールは、クロスバーに阻まれてしまった。



前半の半ば以降は、球際でのコンタクトが激しさを増していった。鹿島は両サイドからの突破を中心に清水ゴールを目指したが、なかなか決定的なチャンスを作り出すことができない。39分には、山本のパスを受けた金崎が相手DFを1人かわし、ペナルティーエリア左角から強烈なミドルシュートを放ったが、相手GKに阻まれてしまった。



すると、鹿島は今日も先手を取られてしまった。40分、自陣ペナルティーエリア手前での競り合いからボールを奪われると、最後は大前に右足シュートを決められ、1点ビハインドでハーフタイムを迎えることとなった。



後半開始時、ピッチに現れた選手たちに対して、真っ赤に染まったゴール裏は「オイ!オイ!アントラーズ!」と声を枯らした。セットプレーなどのチャンスで多用されるチャントでキックオフを迎え、ゴールへの渇望をピッチへと届けた。鹿島はその後押しを受け、序盤からチャンスを作り出していく。後半からピッチに立った遠藤がサイドでボールを収めて起点となり、49分には右足でのクロスで金崎のダイビングヘッドを演出。シュートは惜しくも相手GKに横っ飛びで弾き出されたが、開始早々に決定機を作った。



「ロングボールが多すぎた」と山本が振り返る前半を経て、後半は本来のリズムを取り戻しつつあった鹿島は、両サイドを深く攻め込んで清水ゴールを脅かしていく。55分には梅鉢のクロスに金崎が反応し、打点の高いヘディングシュートを放ったものの、相手GKにキャッチされてしまった。



待望の同点弾は69分に生まれた。柴崎からの浮き球のパスに反応した遠藤が右足でシュートを放つと、相手GKの手を弾いたボールがゴール方向へ転がる。ゴールライン上での攻防となったが、主審の判定は、ゴール。2年連続となる遠藤の開幕戦ゴールで、スコアは1-1となった。



勢いに乗る鹿島は逆転を目指し、72分に梅鉢に代えて中村を投入する。攻撃的な選手を増やしたが、74分、次の1点を決めたのは清水だった。左サイドからクロスを上げられ、中央でフリーになっていた本田に押し込まれて1-2。鹿島は再びビハインドを負った。セレーゾ監督は81分に豊川を投入し、攻撃陣を活性化して試合終盤を迎えた。



その直後、金崎が放った強烈なミドルシュートはクロスバーを直撃してしまう。さらにこぼれ球を拾って二次攻撃を仕掛け、ペナルティーエリア内からの豊川のシュートは相手DFがブロック。そこに詰めていた金崎のシュートは、相手DFの手に当たったようにも見えたが、笛は鳴らなかった。波状攻撃だったが、最後の一線を割ることができなかった。



前掛かりになって清水ゴールを目指した鹿島は、後半アディショナルタイムにカウンターから3失点目を喫し、万事休す。1-3で敗れ、開幕黒星となった。AFCチャンピオンズリーグから3連敗と厳しい時間が続く。試合後、選手たちを迎えるゴール裏はブーイングをした後にチームコールを贈り、引き揚げる選手たちを見送った。ここから這い上がっていかなければならない。次戦は1週間後、14日に行われるJ1 1st 第2節の湘南戦だ。ホーム・カシマスタジアムでの今季最初のリーグ戦で勝利を収め、反撃に転じなければならない。



【この試合のトピックス】
・2010年途中から鹿島でプレーする佐藤が、加入後初のリーグ戦出場を果たした。J1での出場は、広島所属時の2009年以来、通算15試合目。
・加入3年目の植田、5年目の梅鉢が、初のリーグ開幕戦先発出場を果たした。
・今季加入した金崎が先発出場。J1での出場は、名古屋所属時の2012年以来だった。
・遠藤が、2年連続となるJ1開幕戦での得点を記録した。
・曽ヶ端のJ1連続試合出場記録が、244でストップした。昨年の第7節新潟戦で217試合連続出場を達成し、新記録を樹立。以降、昨年の最終節まで記録更新を続けていた。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・落ち着いて、より繊細にテンポよくボールをつないでいこう。
・何があっても足を止めるな。完全にプレーが切れるまで動き続けろ。
・球際とセカンドボールの勝負に勝てなければ試合には勝てない。もっと戦ってこい!

清水エスパルス:大榎 克己
・前半集中して良いプレーが出来ている。後半も続けていこう。
・球際で絶対に負けないこと。
・相手の背後をシンプルに狙おう!

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・チャンスを作れなかったかと言えば、そうではない。何回もチャンスは作れていた。ただ、そのチャンスを決めきれなかったことが勝敗を左右した。具体的に振り返ると、前半は非常に悪いサッカーをしていた。後ろから1本の長いボールを蹴ってしまっていた。それはウチらしくないし、中盤を経由しながら試合を組み立てていくのが我々の特長でもあり、売りでもある。それを修正したことで、後半の方が自分たちらしく、相手陣内に入って相手を揺さぶってチャンスを作ることができた。そういった部分で、前半は自分たちがやろうとしたことを全く出せなかった。後半はそれができた。そういう試合だった。

・この3試合を見てもらえればわかる。チャンスは作っている。それを決めていないのが、技術面の話。決めなければ、試合には負ける。

・今日の対戦相手にも敬意を払ったうえで言うが、3-1というスコアになるべき内容ではなかった。相手は少なかったチャンスをしっかりモノにしたということ。

清水エスパルス:大榎 克己
まず、昨年の最終戦も満員だったが、今日も満員にしてくれてサポーターに感謝している。試合に関しては、鹿島さんは試合巧者なので、90分間、集中力を切らさずにプレーすることが大事と伝えた。その中で前半は長いボールを入れてくる感じだったが、DFラインがしっかり弾き返せて、セカンドボールを中盤が拾えていた。それが良かったと思う。前線もプレッシャーがある程度かかったと思う。後半は前に行けなくなってラインが下がって、遠藤選手にマークが付ききれなかった。そこで起点を作られてやられてしまった。全体的には90分間、選手がハードワークをしてくれて、戦ってくれたと思う。DFラインの交代は予定外で、前の選手を使いたかったが。開幕戦で勝てたのは非常に良いことで、自分がシーズンの最初からやり始めて、ここで1勝することは大きい。大きな1勝だと思う。


選手コメント

[試合後]

【梅鉢 貴秀】
ACLで連敗しているという状況で、勝たなければいけない試合だった。勝たなければいけないという責任を自分が背負いきれなかったことが今日の結果だと思う。悔しい。しっかりと準備をして試合に臨むことができたが、勝てなかったことが全て。

【豊川 雄太】
(チャンスの場面で)シュートを決めたかった。チャンスはあった。悔しい。あのようなところで決めていかないと、自分は試合に絡めない。決めることができず、悔しい。

【山本 脩斗】
1、2失点目は自分たちのミスからやられている。3失点目は前掛かりになったところを突かれた。相手はホームでの開幕戦で、勢いがあることはわかっていた。入り方はそこまで悪くなかったと思う。前半はロングボールが多くなり過ぎた。後半はいつも通りのプレーができたが、前半は単調になった。どの選手が入っても、自分たちのサッカーをして勝たないといけない。

佐藤選手、西選手、遠藤選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

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