[4.21 J1第9節 川崎F4-1鹿島 等々力]
サポーターからはブーイングではなく声援が送られた。鹿島アントラーズは今季ワーストとなる4失点を喫し、昨季優勝を譲った川崎Fに完敗。順位は8位から暫定11位に後退した。前後半に立ち上がりで失点。後半19分に1点を返したものの、後半20分に3点目を献上。後半32分にはDF昌子源が退場となり、万事休した。
2試合連続で先発出場したDF内田篤人は後半21分に途中後退。「身体的には90分いけた」というが、「戦術的な交代だと思いますけど。こういう展開になると難しい。(前に)いったらカウンター食らうし、やれることは限られちゃう。サイドバックってそういう地味なポジションなんですよ」と自嘲した。
攻守がかみ合わなかった。攻撃は単調になり、守っては奪われ方、崩され方が悪かった。「優勝争いするなら攻撃か守備かどちらかだけ極めればいい。優勝するなら両方必要。守備も攻撃もかみ合わないと優勝できない」。経験から持論を説いた内田は昨季J王者を分析し、「Jリーグの中でもパス回しだったり、攻撃のクオリティは群を抜いている。攻撃人でいえばこのレベルは他にいないんじゃない?」と唸った。
日本代表の新監督に就任した西野朗氏が視察に訪れた一戦。不動の右サイドバックに君臨していた内田は15年3月を最後に代表から遠ざかっているが、西野監督は就任会見で「過去の経験、実績、プラスここ1か月の状況を正確に見極めたい」と選手選考の基準を説明。3度目のW杯へ、大逆転のメンバー入りが期待されている。
「西野監督を意識していたか」と聞かれると、「意識はしていたんだけど、それ以上に難しすぎたね、ゲームが」と吐露。苦しい試合展開の中、アピール成功とはならず、「先に点を取られて押し込まれて、阿部選手をつかむのと、車屋選手もこういう展開になったら自由に動けちゃうからね。難しいよね」と落ち着いた口調で話した。
西野新監督が視察、内田篤人「意識はしてたんだけど、難しすぎたね」