5分後に意外な結末 ベスト・セレクション 黒の巻 (講談社文庫) [ 桃戸 ハル ]
雨脚が弱まった新潟との2試合目(30分×2本)は2-0勝利。
鹿島アントラーズが6月13日、アルビレックス新潟とのトレーニングマッチ(45分×2本、30分×2本の計4本)を非公開のなかで行った。大雨の影響でほとんどボールも動かせなかった1試合目(45分×2本)は0-1で敗れたものの、雨が弱まりピッチコンディションが改善された2試合目(30分×2本)は、前半にレオ・シルバ、後半に荒木遼太郎が決めて、2-0の勝利を収めた。
レオ・シルバは試合後のオンラインによる取材で、「ケガから戦線離脱している期間が長く、まず試合に出られて、チームのために力になれたことを幸せに思います」と安堵のコメント。山本脩斗の空中戦での競り合いから、ボールを拾った鹿島の4番がドリブルで相手二人を抜き去り、シュートを突き刺してみせた(本人談)。
そして後半には荒木がゴール! 公式戦ではないが2月1日のプレシーズンマッチ・いばらきサッカーフェスティバルの水戸ホーリーホック戦(〇1-0)でも決勝点を奪っている18歳がしっかりと再び「結果」を残し、改めて存在感を示した。
今回左MFで出場した荒木は「ピッチコンディションがあまりいい状況ではないなかで試合が始まり、上手くみんなと連携を取りながら試合の流れを見てプレーできて、再開に向けて、いいスタートを切れて、いい準備ができていると思えました」と、好感触を得ていた。ゴールシーンは上田綺世とのパス交換から2対1の状況を打破。パスを受けた荒木がGKと1対1に持ち込み、シュートを決め切ったという。
「(中断期間は?)この時期を無駄に過ごさないように、体の部分で僕は周りの選手と比べると小さいので、体作りの部分を目的に、むしろ逆にプラスに変えられる時間として過ごせました」
東福岡高から今季加入したルーキーにとって、この“空白”の中断期間、決して無駄にはしてこなかったと自信を持てる一発にもなった。
J1リーグは7月4日に再開を迎える。鹿島は公式戦3試合ではまだノーゴール。荒木がこの夏、あるいは……2020年のキーパーソンになるかもしれない。
◎鹿島アントラーズ vs アルビレックス新潟45分×2本、30分×2本<計4本>【1本目】0-1 得点者:10分 堀米悠斗(新潟)【2本目】0-0【3本目】1-0 得点者:20分 レオ・シルバ(鹿島)【4本目】1-0 得点者:30分 荒木遼太郎(鹿島)
[取材・文:塚越始]