落語家・立川談幸(67)門下の幸太改め立川成幸(せいこう=27)が21日、二ツ目に昇進。談幸がトリを務める新宿末広亭の7月下席・昼の部で披露目を行った。
約4年の前座修業を終え昇進した成幸は「元犬」を口演。「前座は(持ち)時間が短いですが、(二ツ目は)15分きっちりとやらせてもらえる。緊張もしたけれど、(楽屋で)先輩の兄さんが祝ってくれたので、楽しさの方が大きかったです」と笑顔を見せると、師匠の談幸は「元は前座ですが、今朝ほど二ツ目になりました、だね」とネタにちなんだセリフで祝福した。
成幸は、小学1年から中学までサッカー・鹿島アントラーズのジュニアユースなど下部組織に所属したが、進学した常総学院で腰を痛めて競技を断念。「お笑いが好きだったので…」と大学卒業後に談幸に入門した。
談幸の3番弟子だが、落語立川流から落語芸術協会に移籍後に入門した、談幸門では初の芸協生まれ、芸協育ちの二ツ目になる。
談幸は「基本は真面目。真面目過ぎるのは芸人には欠点にもなる。本来持っているキャラクターを出していって欲しい。二ツ目は(前座と違い)何をやっても許される。全部、芸に返ってくる。失敗してもいい。若い人の特権だし試行錯誤して自分の芸を作ってもらえれば…」とエールを送った。
二ツ目になると羽織の着用が許される。憧れだった談志一門の「左三階松」の紋付きの羽織を着た成幸は「芸協で育ててもらったので、将来は師匠のように色んな寄席でトリを取れる落語家になるのが目標です」と夢を語った。
◆二ツ目昇進の立川成幸、披露目初日は「元犬」 「今朝ほど二ツ目に…」立川談幸一門(スポーツ報知)