サッカーJ1浦和のサポーターが2日の天皇杯4回戦・名古屋戦(CSアセット港サッカー場)後、ピッチに乱入するなど暴徒化した問題で、浦和は3日夜、公式サイト上で違反行為者合計77人に対する処分を発表した。
日本サッカー協会が事実確認を進めており、今後、クラブ側に対する処分が検討される見通し。
昨年、新型コロナウイルス対策で「声出し応援」が禁止される中、浦和サポーターが集団で声を出して応援する行為が複数の試合で確認されたため、クラブ側は対応ガイドライン違反を繰り返した運営責任を問われ、Jリーグから過去最高に並ぶ2000万円の罰金とけん責の処分を受けた。
その懲罰が決定した際、Jリーグは「浦和サポーターの行為に起因する懲罰事案は複数回に及んでおり看過できない」として、”再犯”時の無観客試合や勝ち点没収など厳罰の可能性に触れる異例の「付言」を公表している。
■付言
浦和レッズに対するサポーターの行為に起因する懲罰事案は、複数回に及んでおり看過できないものとなっている。集団で声を出して応援することはサポーターによる応援の本質的事項に関わるものであり、声出し応援の禁止等のガイドライン遵守をはじめとする秩序維持にはサポーターの強い自律が必要であって、クラブには、これを促すための不断の改善努力が求められる。短期間のうちに少なくとも複数回にわたり秩序を損なう行為を阻止できなかったことは重く受け止めざるを得ない。かかる状況はJリーグ全体への社会的信用の低下につながるものであることを再認識するよう要請するとともに、今後Jリーグも浦和レッズと共に再発防止に向けて対応するものの、浦和レッズが再びサポーターの行為に起因する懲罰事案を発生させた場合、無観客試合の開催又は勝点減といった懲罰を諮問する可能性があることを付言しておく。
今回の問題における日本サッカー協会とJリーグ側の対応が注目される。