日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年11月1日水曜日

◆今夏に加入後欠かせない存在になっているDF犬飼智也、新天地の柏では「よりサッカーがおもしろくなってきている」(ゲキサカ)



犬飼智也


[10.29 J1第31節 柏 1-1 川崎F 三協F柏]

 7月24日に浦和から柏レイソルへの期限付き移籍が発表されたDF犬飼智也。8月6日の第22節・京都戦(◯1-0)でデビューするやいなや、センターバックのレギュラーとなった。チームが7月後半のリーグ中断期間中に守備の立て直しをはかったタイミングと相まって、京都戦から川崎F戦までの10試合では10失点と失点数が大幅に減少。4勝4分2敗と結果もついてきている。

 犬飼の後ろを守る守護神の松本健太も、犬飼の加入に頼もしさを覚えているという。

「ワンくん(犬飼)の個人の能力としてすごい高いものがありますし、その部分での安定感はチームとしてプラスになっていると思います。試合中もそうですけど、普段の練習から同じラインや前後のポジションの人とコミュニケーションをしっかりとってくれる人なので。チームとして守備を整理した上で、ピッチ内ではワンくんを中心に試合を進められてる。そういう意味でも、チームにもたらしたものは大きいんじゃないかと感じます」

 川崎F戦は、犬飼にとって9月30日の第29節・札幌戦以来1か月ぶりの公式戦となった。この間、チームは10月8日に天皇杯・熊本戦、10月20日にJ1第30節・浦和戦を戦っていたが、天皇杯は浦和で出場しているため、浦和戦は浦和との公式戦に出場できないという契約のため、それぞれ欠場していた。「やっぱりサッカーは楽しいです」と川崎F戦後に実感を込める犬飼は、追いつかれての1-1という結果に「勝ちにつなげたかったですけど、下を向いていてもしょうがないので、切り替えてこの勝ち点1をプラスにできるように、次のゲームにつなげたい」と、前を向いた。

 2012年に清水ユースからトップ昇格を果たした犬飼は、松本、鹿島を経て2022年に浦和へ加入。出場機会を伸ばしていた矢先の4月に、左膝蓋骨骨折、膝蓋腱部分断裂という重症を負い、復帰戦となったのは1年後の今年4月のルヴァン杯だった。しかし、リーグ戦では出場機会を得られない中で、柏への期限付き移籍を決断した。今年5月に30歳を迎えたDFは、新天地で発見もあったという。

「膝が痛かったり体が少しケアが多くなったりとかありますけど、その分喋ってまわりに伝えたり、早めにポジションを取ることだったりとか、よりサッカーがおもしろくなってきている」

 加入時には最下位と勝ち点差「1」の17位だったチームは、勝ち点差を「4」に広げ、順位をひとつ上げた。

「残留させるために僕はここに呼んでもらったと思っているので、チームを勝たせられるプレーをしたいなと思っています」

 残り3試合、犬飼は必勝を誓った。

(取材・文 奥山典幸)





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