明治安田J1リーグ第12節 鹿島2―1柏 ( 2024年5月6日 三協F柏 )
鹿島が柏に競り勝ち、今季初の3連勝を飾った。1―1の後半47分にFW鈴木優磨(28)のパスからFWチャヴリッチ(29)が決勝ゴールを決めた。前半4分にMF名古新太郎(28)の今季初得点で先制も、後半は同点に追い付かれる我慢の展開。それでも土壇場の勝負強さでゴールデンウイーク3連戦を締めくくり、勝ち点22の3位に順位を上げた。
2人の目が合った。引き分け濃厚の後半アディショナルタイム。中盤でボールを受けた鈴木が前線を見る。チャヴリッチは走り始めていた。DFラインの背後へ浮き球のパス。背番号7はファーストタッチでゴール前へ運ぶ。飛び出してきたGKに対し、柔らかい右足のタッチで冷静に流し込んだ。
途中出場で2戦連発となる劇的な決勝弾。大仕事を果たしたセルビア人FWは試合後、「まず鈴木選手からもの凄くいいパスが出たことが大事だった」と“相棒”への感謝を開口一番に伝えた。
新ホットラインが完成した。3―1で快勝した前節3日の湘南戦。チャヴリッチのパスから鈴木が先制ゴール。今度は鈴木のクロスからチャヴリッチが3点目を決めた。2試合連続で鈴木のアシストを受けたチャヴリッチは言う。「アイコンタクトを取れたので同じ絵を描けた」。今季、クラブ初の欧州出身選手として加入。合流初日から、コミュニケーションに積極的だったのが鈴木だった。「来日して一番最初の試合から、お互いが力になれるんじゃないかと感じていた。少し前は感覚がまだ合っていなかった試合があったが、かみ合っていると感じている」
鈴木も「彼が走り出すタイミングでボールを出せれば得点の確率は上がると思う。ようやく合ってきた」と手応えを口にした。開幕から約3分の1を消化した今季。攻撃の中心にいる両者の関係性とともに、チームの成績も上向きつつある。
◆鈴木優磨→チャヴリッチ 新ホットラインで鹿島が今季初3連勝 「同じ絵を描けた」後半AT決勝弾(スポニチ)