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4月29日(火)J1 第10節 鹿島 vs 清水(15:00KICK OFF/カシマ)
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3年ぶりに勝利した広島戦から中2日、ホーム3連敗中の鹿島が清水を迎え撃つ。昨季のアウェイ7連敗は異例だったかもしれないが、アウェイよりもホームで強いのが鹿島の通例。しかし、今季はアウェイでは5戦全勝ながらもホームでは1勝3敗と、不思議な逆転現象が起きている。これには選手たちも「サポーターに申し訳ない」と、反省しきりの様子を見せてきた。
決定力不足に泣かされた神戸戦の後、「絶対に負けない」と言って臨んだ試合では、開幕3連勝時と同じ集中力を取り戻し、3連覇を狙うライバルチームに3-0で完勝した。若い選手たちが、前節と同じような気持ちで戦えるかどうかが、この試合のポイントになるだろう。
集中力という意味では清水も良い波に乗っている。目下、リーグ戦4連勝中。しかも、すべて無失点試合という安定感を誇っている。開幕のスタートダッシュには失敗したが、それを取り戻す快進撃の真っ只中という状態なのだ。鹿島同様、ゴール前での守備は堅いだろう。
また、若い選手が中心に据えられているのも共通している。新たなエースとして活躍し始めた長沢駿が右膝前十字靭帯断裂で長期離脱を余儀なくされてしまったが、清水は多くの若手が先発の座を得ている。ただ、長沢離脱の影響からか、前節、仙台に1-0で勝ちはしたものの放ったシュートはわずかに3本。新たな攻めの形を構築したいところだ。
対する鹿島の攻撃陣は好調だ。9試合で20得点、1試合平均2点以上奪う破壊力は、試合を重ねる毎に多彩になってきた。前節は、カイオ、土居聖真、遠藤康が得点を挙げ、リーグ戦初先発の植田直通が無失点に貢献した。
1週間掛けて準備できた前節とは違い、中2日となると、対策を打てる部分も限られてくるだろう。そこで問われるのは、それまでに培ってきたチームの地力である。
最後尾から若い守備陣を見つけた曽ヶ端準は「今回は、練習のピッチですりあわせることができない。まだまだ経験が少ないのでしっかり声を掛けあってやらないといけない」と話した。清水の1トップに入ると予想されるノヴァコビッチの高さ。そこからこぼれるセカンドボールを支配したチームが、試合を優位に進められるはずだ。鹿島の選手の口からは「セカンド」という言葉が何度も聞かれた。
これまで清水の若さに何度か痛い目を見てきた鹿島。試合を優位に進めながら、息切れしたところで相手の勢いを止めることができず、逆転負けや決勝点を決められる展開を繰り返してきた。ただ、若さや勢いという面は鹿島も持ち合わせてきた。集中力を持った戦いができれば、結果は自ずと付いてくるだろう。
以上
2014.04.28 Reported by 田中滋