日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年5月9日土曜日

◆全国初!鹿島スタジアムに診療所開設 8月開業予定(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20150509/jle15050905030004-n1.html

カシマサッカースタジアムの敷地内に開設される「アントラーズスポーツクリニック」のイメージ図。1日約200人の患者を受け入れる予定だ(鹿島アントラーズFC提供)

 サッカーJ1の鹿島アントラーズは8日、茨城県鹿嶋市内で会見し、整形外科を専門とする診療所「アントラーズスポーツクリニック」を本拠地のカシマサッカースタジアムに開設すると発表した。開業は8月初旬の予定。Jリーグのクラブチームが診療所を開設するのは全国で初めてで、チームドクターが診察する。医師不足に悩む地域への貢献と、事業多角化による経営の安定が狙いという。

 サッカーJ1で通算7度の年間優勝を誇る鹿島が新事業に乗り出す。本拠地のカシマスタジアムに診療所を開設し、住民向けの医療サービスを8月から始めるのだ。

 「アントラーズスポーツクリニック」は、商社のイービストレード(東京都千代田区)が100%出資して設立、運営。スタジアムの指定管理者となっている鹿島は、診療所の名義代と賃料を受け取る。

 施設の整備に約3億円をかける診療所は、高性能の磁気共鳴画像装置(MRI)など最新の医療機器を導入。診療にあたるのは鹿島のチームドクターを務める医師6人で、これまで蓄積したノウハウを活用した高度なスポーツリハビリや日常的な整形外科の診察を行う。土休日と鹿島の試合が行われる日以外に、1日約200人の患者を受け入れる予定だ。鹿島の井畑滋社長は会見で「地域に医療の分野でも貢献したい」と述べた。

 鹿嶋市周辺は医療過疎が深刻な問題となっている。厚生労働省によると、茨城県は人口10万人あたりの医師数が都道府県で2番目に少ない約176人。全国平均の約238人を大きく下回っている。特に鹿嶋市とその周辺は県内最少(同約89人)。診療所開設で、医師不足に悩む地域に貢献できると考えたという。

 もう一つの狙いは、事業多角化による経営の安定だ。スタジアムでは試合が開催されない日が年間約300日もあり、施設の活用が課題となっている。これまでもスタジアム内にフィットネスクラブやビアガーデンを開設するなどしてきたが、診療所開設で収益をさらに確保し、経営の安定化を図るという。

 診療所は、スポーツ愛好家や高齢者からの要望が多い整形外科でスタートし、将来は他の診療科開設も視野に入れる。治療を終えた患者に対してフィットネスクラブを利用してのリハビリをアドバイスするなど、施設全体の活用拡大も見込んでいるという。

スポーツ評論家の玉木正之氏
 「すばらしい取り組みだ。スポーツは健康、防災、教育などいろいろな分野で応用できるから、欧州のサッカークラブでは既に幅広い分野にクラブとして取り組んでいる。経営の多角化という点でも面白い。米大リーグ、ヤンキースがテレビ局を持っているように、球団が企業を経営するという、これまでとは逆のパターンが生まれる可能性もある。鹿島の取り組みは他のJクラブに波及する可能性がある。親会社のPRを担う面があるプロ野球は難しいかもしれないが、見習うべきだろう」

主なJクラブの新規事業
 ★電力会社 J1湘南ベルマーレが昨年9月、新電力会社と共同で電力会社「湘南電力」を設立。J2水戸ホーリーホックも今年1月、地元企業と共同で電力会社「水戸電力」を設立した。いずれも太陽光などで発電された電力を購入し、地元に供給する。地域貢献と安定収益を得るのが狙い
 ★幼児園 J2東京ヴェルディは今年4月、認可外保育施設「東京ヴェルディサッカー幼児園」(東京都多摩市)を開設。年少、年中の2学年で開始し、順次年長にも拡大する。通常の幼児教育に加え、サッカーを通じて身体基礎能力の向上を図る

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