日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2016年11月23日水曜日

◆川崎の悲願か、鹿島の伝統か…CS準決勝を勝ち抜くのは?(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20161122/jle16112220460012-n1.html

川崎の悲願か、鹿島の伝統か…CS準決勝を勝ち抜くのは?

 特別なモチベーションを備えるチームと、大一番でも平常心でいられるチームによる戦い--。そんな見方ができるかもしれない。23日に行われる川崎フロンターレと鹿島アントラーズのJリーグチャンピオンシップ準決勝のことだ。

 この試合をホームで戦える年間2位の川崎は、引き分けでも決勝に進むことができる。だが、「うちは狙って引き分けられるチームじゃない」とFW大久保嘉人は警鐘を鳴らす。同じ条件で苦い思いを味わったのは、13年ナビスコカップ準決勝だ。ホームで浦和レッズを3-2と下し、アウェーに乗り込んだ第2戦。終始押されっぱなしの展開で、終了間際に失点し、0-1で敗れた。「だから、自信を持っていつもどおりのサッカーができるかどうか」が勝利のポイントだと大久保は言う。

 不安材料を挙げるなら、チームのバイオリズムが下降気味という点だろうか。今季は負けゲームをひっくり返す勝負強さがあったが、終盤を迎えるにつれ、あっけなく敗れる試合が増え、年間1位の座まで浦和に奪われてしまった。また、ケガのため、小林悠は準決勝の欠場が濃厚、大島僚太も出場が微妙な状況だ。

 一方でプラスの材料もある。ひとつは、長谷川竜也や三好康児ら若い選手たちが台頭し、戦力として計算が立つようになったこと。延長・PK戦の末に浦和を下した11月12日の天皇杯4回戦は、まさに総力戦による勝利だった。

 もうひとつは、特別なモチベーションを備えている点だ。念願の初タイトル獲得の大きなチャンス。FC東京への移籍が濃厚だと見られている大久保は「良いイメージのまま終わりたい」という想いが強く、5シーズン指揮を執った風間八宏監督の退任も決まっているため、チーム内には「監督のためにも」という感謝の気持ちもあるだろう。

 そして何より、バンディエラの中村憲剛にカップを掲げさせたいという想いがクラブ内にはある。こうした特別なモチベーションは、チームを奮い立たせる要因になる。

 不安材料という点では、川崎以上に抱えているのが鹿島だ。逆転でファーストステージを制したものの、7月にカイオがUAEに移籍し、8月末には石井正忠監督の退任騒動が勃発。10月22日のFC東京戦など、鹿島らしからぬ試合内容(つまり、まるで良いところがない)で敗れたゲームもあり、セカンドステージは11位に沈んだ。また、負傷を抱えている柴崎岳や鈴木優磨の準決勝への出場も危ぶまれている。

 だが、それでも“ここ一番”に照準を合わせるうまさが、鹿島にはある。

 OBである秋田豊さんがかつて、こんなことを言っていた。「カップ戦決勝とか、チャンピオンシップのような決戦は、鹿島にとって“大好物”」。その言葉を裏付けるように、2010年以降、鹿島はカップ戦(ナビスコカップと天皇杯)決勝の舞台に5度立っているが、そのすべてで戴冠している。

 川崎と鹿島の両チームでプレー経験のあるジュニーニョも「鹿島の凄さは大一番でも普段と変わらぬ雰囲気で臨めるところ」と感心していた。クラブに根付いたこうした伝統、DNAは、簡単に失せるものではないだろう。

 ゲームは川崎が押し込む展開が予想される。だが、ホームの大歓声、大舞台特有の雰囲気にのまれ、川崎のパスワークが弱気になったり、地に足がつかなかったりするようなら、鹿島はたちまち牙をむき、金崎夢生や土居聖真を先鋒役とした鋭利なカウンターを繰り出すに違いない。

 浦和の待つファイナルに進むのは、果たしてどちらか。準決勝のキックオフは11月23日の14時だ。(Goal.com)

Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事