日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年6月23日金曜日

◆J1鹿島・井畑社長退任へ 「地域密着」信条に(茨城新聞)


愛着持てるチームを 黄金期再来願う

退任するJ1鹿島・井畑滋社長=鹿嶋市粟生東山のクラブハウス、村田知宏撮影

鹿島アントラーズFCの井畑滋社長(65)が28日付で社長を退き、今後は相談役としてサポート役に回る。退任を前に、在任した7年間を振り返ってもらった。

井畑社長は同FCの前身、住友金属蹴球団で1975年から7年間選手としてプレーしていた。引退後は社業に専念。2008年1月に総務部長として古巣に戻り、取締役を経て10年7月に5代目の社長に就任した。

鹿島のホームタウンの鹿行5市の総人口は約28万人と、大都市に本拠地を置くクラブに比べ規模が圧倒的に小さく、集客が難しい地域。「強化面でも事業面でも立ち止まったら終わり。常に進化し続け、他より一歩先を目指してやってきた」と振り返る。

一番の記憶に残る出来事は11年の東日本大震災。クラブハウスとホームのカシマスタジアムが被災する苦難に見舞われた。スタジアムの復旧に加え、選手のモチベーションの維持、業績への影響など多くの問題を解決するために奔走した。震災から3カ月後、仮復旧したスタジアムで試合を開催した時は「ホームで試合ができる喜びを改めて感じた」という。

在任中、大事にしてきたのは「地域密着」の理念。「鹿島は地域の人々の誇りであり、深い愛着を持てる存在であり続けなければならない」と強調する。鹿行5市などで構成するホームタウン協議会の協力もあり、12年に震災の影響などで中断していた選手による小学校訪問を再開させるなど、ホームタウン活動を活発に行った。スタッフによる食育事業なども含め、16年のホームタウン活動は192回に上った。「成果は数字として出しにくいが、継続することに意味がある」と力を込める。

昨季は7年ぶりにJリーグの王座を奪還した。社長就任後、初めてリーグタイトルを手にし「やっと取れたという安心感があった」と目を細める。続くクラブワールドカップ(W杯)ではアジア勢初の準優勝。天皇杯全日本選手権も制し、社長として迎えた最後のフルシーズンは「日本サッカー界を席巻し、クラブ史に残る年になった」と胸を張る。

今後の鹿島に期待するのは黄金期の再来。「タイトルを集中する期間を黄金期とするなら、これまで3度あった。今季、リーグ連覇を果たせば4度目の黄金期の到来だ。17年は新時代を迎えるにふさわしい戦力が整ったので、必ず達成できる」と、さらなる躍進を確信している。 (藤崎徹)

http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14981418309638

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