ブンデスリーガ ケルン1―3ハンブルガーSV ( 2017年8月25日 )
ケルンの日本代表FW大迫勇也(27)が25日、ホームのハンブルガーSV戦にフル出場した。試合は1―3で敗れたが、後半ロスタイムにゴールの起点になるなど、右足首じん帯損傷からの復帰戦で存在感を示した。31日にW杯アジア最終予選オーストラリア戦を控える日本代表にとって明るい材料となった。大迫は27日に帰国し、代表の国内合宿に合流する。
ハリルジャパンの1トップを張る男が、カムバックを果たした。2トップの一角で先発し、後半は左MFへと位置を変えながらフル出場。前半7分には約20メートルの位置から強烈なミドルシュートを放った。0―2で迎えた後半ロスタイムにはピンポイントの左クロスを放ち、ゴールの起点となった。「体力的には問題ない。10日ちょっとしか休んでいない。そんなにネガティブではない」。言葉には代表の主力としての自覚がにじんだ。
90分間ピッチに立ち続けて復活を印象づけた。7月31日のボローニャとの練習試合で右足首じん帯を損傷。全治3週間と診断され、一時は日本代表の招集に黄色信号がともっていた。回復は順調で試合でも存在感も示し、26日のエクスプレス紙は「帰ってきてすぐに危険な存在になった。最初のチャンスをつくった」と高評価した。
ハリルホジッチ監督の絶対的な信頼は変わらない。指揮官は31日のオーストラリア戦、9月5日のサウジアラビア戦に向け、負傷した選手へ公式戦2試合以上の出場を条件とした。メンバー発表までに復帰はかなわなかったが、本番目前で期待に応えるパフォーマンスを披露。この日、オーストラリア戦に向けた事前合宿のため埼玉県内のホテル入りした指揮官は「試合は全部見ました。ケガの前は(所属クラブの)合宿にも参加していた。そこまで長く離脱していないので、体力は戻ると思っていた。フィジカル的にも良かった」と安心した様子だった。
今回、ハリルジャパンで過去最多の27人を大量招集し、FWも最多9人を選出。1トップは好調の岡崎らがライバルになるが、大迫は昨年11月のサウジアラビア戦から先発に定着し、最終予選3試合で1得点と結果を残してきた。指揮官が「少し長く出過ぎた。個人的には60分ぐらいが良かったと思う。後半は少し(動きが)落ちましたね」とリバウンドを心配したほどの復活劇。運命の2戦を迎える日本にとっては心強い材料だ。
大迫 W杯最終予選大一番へGO!復帰戦でいきなりフル出場