鹿島アントラーズの暑さ対策は万全? 25日、茨城・鹿嶋市内で行われたセレッソ大阪戦(26日、ヤンマー)前日練習では、セットプレーの連係確認などを行った。
全国的な猛暑は、鹿嶋市でも例外なし。練習後、生まれも育ちもプロ生活も鹿嶋一筋38年のGK曽ケ端準(38)が「ここは鹿嶋じゃない。ヤバイね。暑すぎでしょ」と苦笑いするほどだ。
気象庁によると、鹿嶋市内の最高気温は34・2度。24日も34度を記録。J1本拠の都市で、札幌、仙台に次いで3番目に8月の平均最高気温が低い(29・5度)鹿嶋では極めて異例の暑さ続き。北海道出身のDF西大伍(29)は「北海道に帰りたいよ~」となげいたが、夏場に弱いと言われている鹿島にとっては、大阪の暑さに慣れる最高の天候となったかもしれない。大阪・堺市出身のMF中村充孝(26)は「オレは寒いより暑い方が好き」。FW金崎夢生(28)も報道陣に「みんなも暑いから体調には気をつけてね」と涼しげにねぎらった。
93年のJリーグ開幕以降、鹿島の昨季までのリーグ戦月別成績は以下の通り。
2月 1勝0分け0敗(勝率100%)
3月 43勝12分け19敗(勝率58・1%)
4月 67勝14分け31敗(勝率59・8%)
5月 48勝11分け43敗(勝率47・1%)
6月 33勝5分け11敗(勝率67・3%)
7月 48勝15分け28敗(勝率52・7%)
8月 57勝12分け40敗(勝率52・3%)
9月 54勝17分け24敗(勝率56・8%)
10月 37勝12分け33敗(勝率45・1%)
11月 57勝11分け20敗(勝率64・8%)
12月 7勝2分け4敗(勝率53・8%)
長年強化に携わってきた鹿島の鈴木満常務取締役(60)も「うちは夏に弱いからなあ。たぶん、鹿嶋が涼しいからかもしれない。昔、京都(西京極)で暑い中で、やられた記憶があるよ」。だが、数字上はそうでもない。むしろ、5月と10月が勝率5割を切っている。
日本代表DF植田直通(22)は「一応、九州男児なので、暑さに免疫はある。水分補給だったり、当たり前のことが出来れば問題ない。うちはアイス風呂などやっていますし、日々の積み重ねが大切だと思う」。日本代表に初選出されたセレッソ大阪FW杉本健勇(24)との“代表対決”にも注目は集まるが「向こうは今すごい調子が良くて、どんなプレーにも自信を持っていると思うが、局面になれば負けない強さを自分が持っていると思う。相手が誰であろうと譲れない」と力強い。
試合当日26日の大阪市の最高気温予想は33度と、ここ2日間の鹿嶋よりわずかながら低い。直射日光がないぶん、動きやすさを感じることも出来るかもしれない。夏に弱い鹿島のイメージ払拭(ふっしょく)へ。鹿島には熱い男たちが、国内20冠目を狙っている。【鎌田直秀】
鹿島、暑さ対策は万全?夏に弱いイメージ払拭へ