[2.25 J1第1節 清水0-0鹿島 アイスタ]
高校時代を過ごした地元の清水で8シーズンぶりのJリーグ復帰を果たした。鹿島アントラーズのDF内田篤人はアウェーでの清水戦に右サイドバックで先発。「長い間、ケガもしていたし、Jリーグに戻ってきて、開幕戦がポイントだと思っていた」。10年5月5日のC大阪戦以来、2853日ぶりとなるJ復帰戦を開幕スタメンで飾った。
静岡県出身で、清水東高から鹿島に入団した内田。清水の本拠地・IAIスタジアム日本平でのJリーグ復帰に「本当はカシマで復帰したかったけど」と冗談交じりに話しつつ、「高校時代の友達も見に来てくれたし、家族も見に来てくれた。高校のときもここで試合をやっているし、楽しかった」と、懐かしいスタジアムで復帰戦を戦った。
序盤からホームの清水に押し込まれる苦しい展開。前半42分のPKのピンチはGKクォン・スンテがビッグセーブでしのぎ、「スンテの助けもあって、前半を0-0で終われたのは良かった。首の皮一枚つながった」と感謝したが、前半のシュートはDF昌子源のロングシュートによる1本のみに終わった。
ハーフタイムに立て直し、後半は鹿島もチャンスをつくったが、1点を取り切れず、スコアレスドロー。「うまくいかないときもあるし、その中で勝っていかないといけない。優勝するには今日みたいな試合を勝たないと」と、引き分けという結果には満足しなかった。
14日のACL上海申花戦(1-1)にフル出場し、鹿島での公式戦復帰を果たした内田だが、21日のACL水原三星戦(2-1)は連戦を考慮され、メンバー外。この日、公式戦2試合ぶりに先発し、後半39分にFWペドロ・ジュニオールとの交代でベンチに下がった。
「(交代は)戦術的な理由もあるし、徐々に徐々にというのもある。ペドロが入れば、勝ち点3を取りに行くよという意図もある」。そう途中交代を受け止める内田に焦りはない。「前回のACLもパスしてもらって、うまく休ませてもらいながらやっている。(手術した)膝は問題ないけど、周りの筋肉が張ったりというのはしょうがなく出てくる。そこはケアしながら、様子を見ながら」。ゆっくりと、しかし着実に完全復活への階段を上っていく。
(取材・文 西山紘平)
2853日ぶりJ復帰戦は地元・清水で…内田「本当はカシマで復帰したかったけど」