G大阪の元日本代表MF遠藤保仁(38)が、3日に対戦する鹿島に所属する元日本代表DF内田篤人(29)について、「万全であれば今でも代表でレギュラーをはれる選手」と語り、直接対決を前に警戒心を強めた。2人は長く日本代表でともにプレー。敵としては09年以来9年ぶりとなる対戦を前に、Jリーグ屈指の司令塔が元チームメートを分析した。
2人は2010年南アフリカ、14年ブラジルと2度のW杯をチームメートとして戦った。遠藤は、右膝負傷を乗り越えて鹿島に復帰した内田について「(14年ブラジルW杯中も)膝の治療はけっこうしていたんで。W杯になれば、けがを抱えていても出たいと思うのは当たり前だとは思いますけど…。けがを持ちながらの選手生活はつらい部分もある。大変なけがを経験して、またどういった変化をしているのか楽しみ」と、ピッチに戻ってきたことを喜んだ。
「万全であれば今でも代表でレギュラーをはれる選手だと思います」と内田を高く評価した。その理由は「大きな隙がない。賢いなと感じさせるプレーヤー」であることだ。「攻撃に関してはクロスの精度も高いですし、スピードもある。守備の1対1も粘り強いし、ポジショニングも悪くない。技術もあるし、全体的にクオリティーが高い選手だということは間違いない」。日本代表時代は左サイドバックのDF長友(現ガラタサライ)が積極的に攻撃に出る一方、内田は右サイドでまずは守備をベースにプレーし、機を見たオーバーラップを見せていた。「(長友)佑都みたいに前面に攻撃を出してやるプレースタイルも、やればできる選手だと思いますよ。でもチーム絶対のバランスを見てプレーしていた。そういうことができるクレバーな選手」と代表でのプレーぶりを振り返った。
さらに「対戦は楽しみな部分もありますけど、やっている上では嫌な選手でもあります。毎年タイトルを争える選手がいる鹿島に、またやっかいな選手が入ったというところ」と苦笑いも見せた遠藤。「守備は中を固めるのが基本なので、外に起点ができやすい。そこで技術の高いサイドバックがいると、ビルドアップの面で安心感が違う。(シャルケ時代に)チャンピオンズリーグも出た、日本では数少ない貴重な経験を持っている選手。フリーにすれば、いくらでもいいボールを出せると思うので、できる限りプレッシャーをかけたいとは思います」。右サイドバックから攻撃の起点となれる“かつてのチームメート”に警戒心を強めていた。
【G大阪】遠藤が見る鹿島DF内田「万全であれば今でも代表レギュラーをはれる選手」