2戦連続PKストップを見せたGKクォン・スンテ、韓国紙が“W杯出場の可能性”に言及
今季、早くも2試合連続PKストップという離れ業を見せたJリーガー守護神がいる。J1鹿島アントラーズに所属する韓国代表GKクォン・スンテだ。韓国紙「スポーツ朝鮮」はその働きに注目し、「ロシア・ワールドカップ(W杯)出場の可能性を高めている」と報じている。
2月21日のAFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第2戦の水原三星戦では、MFレオ・シルバが相手を倒してPKを献上。だが、このピンチで立ちはだかったのがクォン・スンテだ。鋭い読みでシュートに反応し、ビッグセーブでゴールを死守した。この好プレーもあり、鹿島が2-1と勝利を収めている。
その4日後の25日、J1リーグ開幕戦で清水エスパルスと対戦した鹿島は、またしてもレオ・シルバが相手を倒してPKを献上。だが、見事な読みで清水FWクリスランのキックをキャッチし、チームの窮地を救った。試合は0-0の引き分けに終わったが、同記事では「2試合連続PKセーブで驚くべき瞬発力を見せた」とGKクォン・スンテの反応速度を称賛している。
2014年から3年連続Kリーグベストイレブンに選出されたクォン・スンテは、昨季鹿島に加入。開幕戦から出場を重ねたが、左母指MP関節脱臼で戦線から一時離脱し、その後は元日本代表GK曽ヶ端準に定位置を奪われて出場機会を失った。同記事も「昨季は物足りなさが残った。負傷離脱し、レギュラー争いで押されて(リーグ)12試合しか出場できなかった」と伝えている。
韓国代表でJリーガーたちが挑戦状を叩きつける
だが、昨季の悔しさが「刺激になった」と母国紙は指摘。さらに「今季は序盤戦から、昨季の物足りなさを振り払った。2018年ロシアW杯出場の可能性を高めている」と高く評価している。
現在、韓国代表の守護神争いは激化しているという。チョ・ヒョンウ(大邱FC)とキム・スンギュ(ヴィッセル神戸)が正GKに近づくなか、クォン・スンテ、チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)、キム・ジンヒョン(セレッソ大阪)らが挑戦状を叩きつける構図だとしている。
同記事では「クォン・スンテは、まだ固まっていない序列を破る可能性を示している。このセーブ能力なら、A代表ナンバーワンの座を手にすることもできる」としており、韓国代表の正GKとしてロシア行きも狙えると分析している。
鹿島2年目で本領を発揮し始めたクォン・スンテ。このままハイパフォーマンスを維持し、A代表の熾烈な争いに割って入れるか。母国紙もそのプレーに注目している。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
Jリーガーが韓国代表で定位置争い “離れ業”の鹿島GKを母国紙称賛「驚くべき瞬発力」