ターニングポイントは鹿島1年目、日本サッカーついても言及「選手の能力が高く…」
日本のJリーグで活躍し、中東クラブに引き抜かれるケースも少なくないが、その一人がJ1鹿島アントラーズで活躍したFWカイオだ。現在UAEのアル・アインに所属する23歳のブラジル人は、日本サッカーについて「選手の能力が高く、ダイナミズムがある」と分析。さらに鹿島1年目が自身にとってのターニングポイントだったと振り返っている。ブラジルメディア「UOLエスポルテ」で語った。
カイオは千葉国際高校に留学し、2014年に鹿島アントラーズと契約。同年にリーグ30試合8得点の結果を残してJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞すると、翌15年もリーグ30試合10得点と活躍し、ナビスコカップ(現ルヴァンカップ)では4試合2得点でタイトル獲得に貢献した。そして16年夏にアル・アインへ完全移籍を果たしている。
新天地1年目の16-17シーズンはリーグ24試合12得点、そして今季はここまでリーグ13試合で3得点7アシストと存在感を放っている。
そんなカイオの特集を組んだのはブラジルメディア「UOLエスポルテ」だ。「日本で勉強し、プレーした後、ブラジル人はアル・アインで輝く」と伝え、サッカーキャリアも紹介。そのなかでカイオはUAEと日本サッカーの違いについて語っている。
UAEのサッカーについては「それほどスピードはないが、抑揚があってインテリジェンスで補っている」と感じているという。一方、日本については「プレーヤーの能力がより高く、素早い。いつでもスピーディーで、非常にダイナミズムがある」と称賛している。
日本人に感謝…「適応するのに大きな助けになった」
同記事では「鹿島でチャンスを掴んだ」とカイオについて言及。一方、カイオ自身も鹿島1年目の14年が自身のターニングポイントだったと明かし、感謝の気持ちを口にしている。
「おそらく、僕のキャリアの中で14年が最も学ぶことが多かった。監督はトニーニョ・セレーゾで、彼が僕に多くのことを教えてくれたんだ。日本人は親切だったし、適応するのにそれが大きな助けになった」
2000年から05年まで鹿島を率いたトニーニョ・セレーゾ監督は、2013年から再び鹿島で指揮を執り、15年夏まで采配を振るった。ブラジル人監督の下で抜擢された若きカイオは、切れ味鋭いドリブルを武器にすぐさま頭角を現し、着実に成長。帰化により日本代表入りを期待する声も当時は上がっていた。
「近年アジアのサッカーは急成長しているし、もっと進化する」と将来を展望するカイオ。UAEでも輝きを放つアタッカーを支えているのは、日本時代の経験だったようだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
元鹿島FWカイオが感謝「日本人は親切」 転機はJリーグ1年目「彼が教えてくれた」